皆川 義孝(ミナガワ ヨシタカ)

専門分野

担当授業

所属学会

私の研究紹介

私の実家は、栃木県の自然豊かな、「久我(くが)」という山村で育ちました。「久我」の由来は、京都から逃れてきた公家の久我(こが)氏が住み着いた場所と語られています。このお話は、事実とはいいがたいですが、なぜこのような歴史が語られるにいたったのか、その謎を調べたいと思ったのが歴史に興味をもった第一歩です。

大学では歴史学科へ進学し、3年生のゼミや学生サークルの歴史研究会に所属し、各地の寺院や旧家をめぐり、土蔵の中で長年保管されてきた古文書等の資料を整理、分析する日々であったことが思い出されます。

古文書の読解を通じて、時には、それまでの歴史研究では明らかにされてこなかった新たな事実を発見することもありました。これまで曹洞宗の本山である永平寺にある膨大な古文書を徹夜で調査したり、東京の神田神社の江戸時代の記録を熟読したり、戦国大名の上杉謙信の古文書を求めて全国各地を旅したこともありました。

このように多種多様な資料を調査、分析し、そこから見えてくる寺院や神社、戦国大名と地域の関わりについて解明することが、私のライフワークとなっています。

私の授業紹介

歴史研究の第一歩は、古文書や古記録などを正しく読解し、理解することが重要と考えています。「日本文化ゼミ」では、江戸時代の庶民が伊勢神宮への参詣の旅日記など、くずし字で書かれた古文書を読解し、単に江戸時代の庶民と旅の関係だけでなく、そこから見えてくる日本文化について考えています。

また日本の歴史や文化を語る上で欠かせないのが、寺院です。寺院は、その立地する地域社会において、古くは金融、教育、医療などさまざまな役割を果たしてきました。寺院を調べると、その周辺の地域社会の歴史が見てきます。「仏教文化実習」では、自分の住んでいる寺院を一つ取り上げて、実際に訪ねて調査して、その成果を踏まえ発表してもらい、寺院の調査方法や寺院と地域社会の関わりについて明らかにするノウハウを研鑽できる科目です。

最後に、「駒沢女子大学入門」です。この科目は、駒沢女子大学の教育や歴史やキャンパスのある稲城市について明らかにし、駒沢女子大学について深く理解するための科目です。私は、駒沢女子大学の歴史について担当しています。

受験生・在学生へのメッセージ

お寺を訪ねると、建物の中にある仏像や仏具、境内にはさまざまな文字が刻まれた石碑など、多種多様な文化財を目にします。まさに、お寺は文化財の宝庫です。もしかしたら、身近な場所にある寺院の中に、貴重な文化財が眠っているかもしれません。時には地図を片手に、近くのお寺を訪ねてみてはいかがでしょうか。

私の研究と授業 リンク