観光文化学類の授業紹介 2022年度「観光文化入門Ⅱ」(前編)
2022/12/19
「観光文化入門Ⅱ」は2年次からの専門科目での学びへの橋渡しを行う「入門」科目です。今年度後期の「観光文化入門Ⅱ」は二部構成で、前半は観光文化学類専任教員によるオムニバス授業、後半は観光ホスピタリティ産業の最前線で活躍する実務家をゲスト講師にオンラインでお招きして、それぞれの業界の仕組みや具体的な仕事の内容を学びます。観光業界の現状を理解するとともに将来の進路設計の一助とすることを目的とした授業になっています。今回は、後半のゲスト講師による講義を前編と後編に分け、学生の声とともにご紹介します。
第9回 航空業入門「観光ホスピタリティの仕事と女性活躍」
ゲスト講師 | 株式会社JALスカイ札幌 空港オペレーション部部長 北出恵子氏 |
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株式会社JALスカイ札幌 丘珠空港支店 リーダー 星山絵梨華氏 |
株式会社JALスカイ札幌は、新千歳空港などの北海道の3空港にて旅客サービス業務を行う会社です。同社のミッションや地域社会とのかかわりについての紹介の後、おもてなしの考え方を学びました。将来、グランドスタッフなど航空業を目指す学生も多いため、面接でみられているポイントや、入社1~2年目の業務内容など就職活動や就職後のキャリアパスについて質問が相次ぎました。
第10回 観光施設業入門「テーマパークの仕事と女性活躍」
ゲスト講師 | ハウステンボス株式会社 代表取締役社長 坂口克彦氏 |
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ハウステンボスは、ヨーロッパの街並み、四季折々の花とイルミネーションが楽しめる日本最大のテーマパークです。女性が働きやすい環境づくりやハウステンボスの存在意義、経営面などの紹介の後、学生からの質問にも丁寧に答えていただき、テーマパークの内側を知るよい機会となりました。ハウステンボスでのインターンシップに参加したいという学生のコメントもありました。
第11回 宿泊業入門「リゾートの仕事と女性活躍」
ゲスト講師 | ロッテアライリゾート 代表取締役社長 中谷高志氏 |
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ロッテアライリゾートは、新潟県妙高市にあり、ウインタースポーツのみならず、四季を通じてさまざまなアクティビティが楽しめるリゾートホテルです。非日常の世界であるリゾートでの仕事の多様性、ホスピタリティのあり方、スタッフが考えるやりがいなどを伺いました。
学生の声をご紹介します。
- コミュニケーション能力を向上させるために普段から自分と立場が異なる世代の人と話すことや、自分の得意分野以外の人と話す機会を積極的に作り、さまざまな人との会話を楽しむことが大切になると知ることができた。
- ハウステンボスでは多くの場面で女性が活躍していることが一番印象に残りました。旅行の意思決定が女性であり、顧客ターゲットを女性にしていることから、マーケティング部の商品企画の女性比を8割まで意図して高めたり、管理職の女性割合が全国平均9.4%に対し18%もあったりと、積極的に女性を生かした環境だと思った。
- 観光というものはあるものを見せるだけではなく、ブラッシュアップすることなのだと仰っていたのが今回の授業で最も印象に残った。旅行に行く際は特にその場所にあるものに目が行きがちになってしまう。しかしそこでシーズンごとに訪れるお客様の傾向を分析し、お客様のニーズに合ったプランを用意し前面に押し出すことで人気のシーズン以外の集客も可能にするのだと分かった。この集客のためには周辺地域全体を把握し、有効活用してお客様に魅力を感じさせるブランディング能力が欠かせない。それに加えて、SNSが発達し主流となってきている現代ではいかにSNSで他のリゾート地と差をつけるか、ホテルのサイトではなく日常的に使うSNSを駆使したブランディング能力が必要になってくると考えた。
いずれのゲスト講師からも、どのような学生を採用したいか、その業界で女性として働く強み、さらには経営方針など、普段なかなか伺えないようなことまで深掘りしてお話をしていただきました。来年度のインターンシップ実習を意識しながら授業に参加する学生が多くみられました。授業では質問の仕方も学んでおり、学生の質問スキルも週ごとに高まっています。後半の授業レポートもお楽しみに!