産官学連携活動ツーリズムコマジョ 音声ガイドアプリ制作に向けて

観光文化学類の課外活動ツーリズムコマジョでは、産官学連携プロジェクトを学生主体で進めています。2022年度後期は、稲城市内の観光資源を対象とした音声ガイドアプリを制作します。
この取り組みについて、鮫島卓先生と担当した学生に話を伺ってみました。

  • 2年生メンバーと鮫島顧問
    2年生メンバーと鮫島顧問
  • 株式会社MEBUKUとのミーティング
    株式会社MEBUKUとのミーティング

観光文化学類 顧問  鮫島卓 先生
観光文化学類2年生 江尻紗也さん (東京都立富士森高等学校出身)
観光文化学類2年生 三條珠怜さん (私立駒込高等学校出身)
観光文化学類2年生 清水璃央さん (私立仁愛女子高等学校出身)
観光文化学類2年生 森山歩美さん (埼玉県立豊岡高等学校出身)

Qまずガイドアプリ制作の目的や狙いを教えてください。

鮫島先生:2021年度のツーリズムコマジョの活動として、『謎解き稲城の歩き方』というガイドブックを学生と一緒に制作しました。ガイドブックの発行は、市民の皆さんに好評を得ました。ガイドブックを読んで実際にまちを歩いたという声を聞いています。また取材先の市民からも、歴史や文化についてとても分かりやすく解説してくれてうれしいという感謝の言葉をいただいています。しかし、ガイドブックの発行部数が限られているため行き渡らないという点や、視覚障がい者にも利用できるようにしてほしいという要望があったことが、今回の音声ガイドアプリ制作につながりました。

Qガイドアプリづくりはどのようにして進めていますか。

鮫島先生:2022年度は、観光文化学類の3年生4名、2年生4名の計8名の有志で活動をしています。顧問として、張先生、杉野先生、本間先生にも力強いサポートをしていただいています。学生が主体となって、観光スポットの取材を行ったうえで、ガイドの原稿作成と音声録音を行います。また、音声ガイドアプリを制作している株式会社MEBUKU(以下MEBUKU)との産学連携で進めています。MEBUKUの観光地での実績を生かして、臨場感のあるガイドの原稿や話し方を指導していただきます。最終的には、MEBUKUが運営する音声ガイドサイトPokkeやLINEで利用できるようになります。2023年3月完成を目指し、現場の取材を終えて、現在原稿執筆を行っているところです。

  • 高勝寺での取材の様子
    高勝寺での取材の様子
  • 平尾の古民家での取材の様子
    平尾の古民家での取材の様子

Q現在、どんなことを行っていますか?

森山さん:私たちは先輩方が作った稲城のガイドブックを元に、稲城の歴史文化に深く関係している観光地を取材し、音声ガイドアプリの作成をしています。私は、稲城市の地名の由来と直結している奚疑塾けいぎじゅくを担当しました。現在は奚疑塾の建物を見ることはできませんが、ひとつの石碑から、稲城の歴史を知ることができるとても重要な場所であることに気付かされました。

清水さん:私が担当したのは上谷戸かさやと親水公園です。取材を通して、多摩ニュータウンの開発から除外されるために地域の人々が協力して里山の空間を守った場所だということがわかりました。今回ガイド制作に関わることによって、稲城を知るきっかけにもなり、もっと興味を持ってみようと思いました。

Qこの活動を通して考えたことや学んだことは何ですか。

三條さん:今回の取材を通して、貴重な文化や環境を守っていくためには、行政や地域の力がより必要なのではないかと感じました。また、この活動で自分にも変化があったと感じています。アポイントメントの電話をすること、取材をすることが初めてだったため、最初は不安で、取材先の方とお話しさせていただくまではとても緊張していました。しかし、実際に訪れてみると、丁寧に質問にも答えていただいたり、普段入れないところも見学させていただいたりと、とても貴重な経験ができたと思います。

江尻さん:平尾の古民家の取材に協力していただいた稲城市生涯学習課の担当者から、『謎解き稲城の歩き方』のガイドブックは稲城市民の方々や市役所内でもかなり注目され好評であることを聞きました。先輩の功績を受け継いで、私たちもさらなる地域貢献をしたいと思いました。

  • 平尾の古民家で稲城市生涯学習課の担当者と
    平尾の古民家で稲城市生涯学習課の担当者と
  • 学燈会での活動報告の様子
    学燈会での活動報告の様子

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