本学における官学連携、産学連携、産官学連携活動は、所在地の自治体である稲城市、その周辺地域および本学園に関連する諸団体からの要請から始まりました。主な実施状況は以下の通りです。

官学連携

稲城市 × 駒沢女子大学・駒沢女子短期大学

稲城市と本学の提携関係を示すものとして、経営母体の学校法人駒澤学園が稲城市に移転する際取りかわされた「移転に伴う覚書(昭和62年)」のほか「防災協定(災害時における協力体制に関する協定[平成19年])」、「連携協力に関する包括協定(平成27年)」などがあります。
各種委員会、協議会などへ、本学の教職員の専門性を生かし、学識経験者委員として稲城市の行政活動に協力しています。
また、各種講師派遣事業では、いなぎICカレッジプロフェッサー講座への協力、稲城市健康な食事づくり推進委員養成講座の講師、稲城市立公民館主催事業「親と子の教室」講師等で協力しています。

ボランティア事業では、平成14年9月に本学と稲城市教育委員会間で提携協力協定書が締結され、市立小中学校および学童クラブでの学生の活動が可能となりました。
平成18年からは稲城市立稲城第2小学校への教育補助学生ボランティアの派遣が始まり、現在まで継続しています。
平成19年には、稲城第2小学校の体育館改築のため切り倒される木の有効利用について相談を受け、空間造形学科の学生有志が本学教員指導のもと、同校校庭に遊具を制作しました。また、平成19年の卒業制作を支援する活動を行いました。
平成20年からは、稲城市との連携を強化し、稲城市開催のイベントに協力するための学生ボランティアを多数派遣しています。
また、平成24年度からは、住空間デザイン学科の「インテリアプロダクト」の実習授業内で、稲城市内の公園や高齢者の利用が多いバス停にベンチを制作し、市に寄贈しています。
さらに、住空間デザイン学科やメディア表現学科に緑と建設課、市街地整備課、環境課から広報制作物の依頼が増えています。
短期大学保育科では、遊び力・表現力のある保育者養成の専門性を生かした活動を積極的に行っています。平成28年度から、市内の小学校の黒板に絵を描くアートプロジェクト(黒板アート)に学生が参加し、夏休み明けに登校した小学生たちとの絵を通した交流をしています。

立川市 × 駒沢女子大学

平成25年に開催された第68回国民体育大会「スポーツ祭東京2013」に立川市の広報ボランティアとして、人文学部の学生10名と映像コミュニケーション学科(現・メディア表現学科)の教員が参加しました。前年度のリハーサル大会から立川近隣で開催された各キックオフイベントに参加し、映像を記録しました。国体終了後に立川市民向けの広報映像を制作しました。

JICE × 駒沢女子大学

平成27年2月13日に日本政府が招聘したモンゴルからの青少年と本学学生との交流プログラムである「JENESYS2.0」を開催しました。茶道部・国際交流の会の学生と国際協力実習でモンゴルを訪ねた学生たちの企画で、茶道や坐禅はじめ日本文化に親しむ機会を提供しました。また地元の市民の方々の協力を得て、招聘された青少年の多くは2泊3日で稲城市内にホームステイし、最終日の送別会の場を駒沢学園が提供しました。

産学連携

資生堂 × 駒沢女子大学

駒沢女子大学と株式会社資生堂が交わす覚書に基づいて、平成26年度から平成30年度まで人文学部人間関係学科の科目「化粧文化論」を資生堂寄付講座として実施しました。この科目は人間関係学科2年生を対象にし、本学専任教員のほかに、美容指導の専門家である資生堂ビューティースペシャリストや、世界の第一線で活躍中の資生堂ヘア&メーキャップアーティストらが、駒沢女子大学特別助教として授業に参加し、講義と実習指導を交えたアクティブラーニングを通じて、社会における化粧の意味と役割を学修し、社会人基礎力と身体コミュニケーション力を高めました。

京王食品 × 駒沢女子大学

平成26年10月に京王食品株式会社とのコラボにより、「アラスカシーフード・レシピコンテスト」が開催され、人間健康学部健康栄養学科の学生が考案した調理パンが京王食品のパン販売店で販売され、同規模店舗としては大ヒット商品となりました。

日テレ・東京ヴェルディベレーザ × 駒沢女子大学

駒沢女子大学(学校法人 駒澤学園)と日テレ・東京ヴェルディベレーザ(東京ヴェルディ株式会社)は、双方が所在地(ホームタウン)とする稲城市を中心とした地域社会への貢献、人材やリソースの交流による教育機会創出を目的とした連携を推進していくため「パートナーシップ提携協定」及び「コーポレートパートナー契約」を締結しています。本連携関係は、平成22年より継続しており、これを軸に次のような活動を継続的に実施しています。

東都 × 駒沢女子大学

平成25年10月株式会社東都と駒沢女子大学は「産学連携協力に関する覚書」を締結しました。これは、賃貸物件のリノベーションを人文学部空間造形学科(現・住空間デザイン学科)の学生の設計提案により行うものであり、企業としては賃貸物件の住人となる大学生や新社会人のニーズを的確に捉えることができ、学科としては実社会と連動した実践的な授業展開が可能となりました。同年11月には40件ほどの学生の作品の中から2作品を決定し、12月より工事開始、翌年1月に完成。入居者もすみやかに決まりました。
また、平成27年に二人暮らし向け物件を対象に同様の取り組みを行い、同年5月に行われた学生による企業へのプレゼンテーション講評会を経て30件ほどの提案の中から2作品を決定、協議と調整を重ね、同年秋に2物件が竣工しました。

共立メンテナンス × 駒沢女子大学

平成28年2月、株式会社共立メンテナンスと駒沢女子大学は「産学連携協力に関する覚書」を締結しました。これにより、本学住空間デザイン学科のプロジェクトとして、同社が管理運営する学生寮「ドーミー高尾」内の共用キッチンルームのリノベーションを協働で行い、同年9月に女性用・男性用の2部屋が完成。学生に社会が求める実践力を身につけさせるとともに、同社の顧客満足度の向上が期待されます。

東都 × 創建 × 駒沢女子大学

駒沢女子大学は、社会の発展と人材の育成に寄与することを目的として、株式会社東都ならびに株式会社創建と平成28年10月11日に産業と大学教育の分野で連携協力していくための「産学連携協力に関する覚書」を締結しました。これに基づき、賃貸集合住宅の新築事業において、本学人文学部住空間デザイン学科の学生が授業を通してマーケティング、コンセプトの考案、デザイン等企画・計画し、理想的な暮らしを叶える賃貸集合住宅のトータルデザインを提案。選考された提案に基づき、施主が合意した所有地に、(株)創建が賃貸集合住宅の設計・施工を実施、竣工した当該物件を(株)東都が広報、入居者の斡旋及び管理運営を行います。同年12月には40件ほどの提案の中から選抜した、企業および施主への「企画フェーズ」プレゼンテーション講評会を実施。次年度の「基本計画・基本設計フェーズ」へ進めるための協議と調整を重ねています。

オオゼキ × 駒沢女子大学

平成29年4月、駒沢女子大学と株式会社オオゼキは、相互分野の向上と社会の発展に寄与する人材の育成を目的として「産学連携協力に関する覚書」を締結しました。
これに基づき、人文学部メディア表現学科の産学連携プロジェクト「コマジョアドバ」として、同学科の学生が食品スーパーマーケットを運営する同社の人事採用活動等に資する動画制作やメディア展開を手がけています。

産官学連携

稲城市 × 稲城市商工会 × JA東京みなみ稲城支店 × 駒沢女子大学

平成18年、稲城市経済課、稲城市商工会、JA東京みなみ稲城支店と共に稲城の特産品を紹介するタウン情報誌を映像コミュニケーション学科(現・メディア表現学科)の学生ボランティアが制作しました。取材からイラスト制作、編集作業、印刷所の入稿までの一連の作業をすべて学生たちが行い、出来上がったタウン情報誌は、市役所をはじめ、いなぎ市民祭や稲城各所で配布されました。