旅行業、メディア業、ブライダル業の幹部による産学連携授業の紹介
2023/02/06
「観光文化入門Ⅱ」は2年次からの専門科目での学びへの橋渡しを行う「入門」科目です。観光文化学類の授業紹介 2022年度「観光文化入門Ⅱ」(前編)に続いて、今回は、後半のゲスト講師による講義の後編を学生の声とともにご紹介します。
第12回 旅行業入門「旅行業の仕事と女性活躍」
ゲスト講師 | 株式会社エイチ・アイ・エス ヨーロッパ・中近東・アフリカ・南米旅行事業グループ グループリーダー兼添乗員同行ツアーimpressoブランド責任者 大室聡志氏 |
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HISは、旅行事業を中心にホテルやテーマパークなど幅広い分野に取り組んでいます。同社では女性社員が多く、働く女性に対する制度も充実している点や、オンラインでの旅行予約があたりまえになる中、対面でお客様のニーズと丁寧に向き合い、チームでベストな旅行を提案するというimpressoの事例に学生の関心が寄せられました。
第13回 観光メディア業入門「リゾートの仕事と女性活躍」
ゲスト講師 | 株式会社TABIPPO 代表取締役社長 清水直哉氏 |
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TABIPPOは、世界一周の旅をした清水社長が「旅を広める」ために作った会社です。ウェブサイト、SNSやイベントでの旅への興味をもってもらう活動や清水社長の世界一周の体験談などとても刺激的なお話を伺うことができました。
第14回 ブライダル業入門「ブライダル業の仕事と女性活躍」
ゲスト講師 | 株式会社CRAZY 執行役員 吉田勇佑氏 |
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CRAZYは、新しいウェディング文化を創り続けている会社で、オンライン結婚式やオーダーメイド結婚式などのサービスを展開しています。結婚式や新婚旅行の歴史を振り返りながら、現代の「お祝い」の多様化にも目を向けることができました。
学生の声をご紹介します。
- HISで働く方々は、コミュニケーションを上手くとり、お客様はもちろん同じ職場で働く方々とも和気あいあいとした姿で仕事をなさっているところが印象的でした。パソコンと向き合って仕事をする機会が多いイメージもあり、静かな職場なのかなと勝手に想像していましたが、女性にうれしい制度がいくつもあり、えるぼし認定もされていることが驚きでした。また、今回お話を聞いて、店舗営業ではお客さんが何を考えているのかを考えて提供したり、ネットだけでは知り得ないことを提案したりしていると話していて、対面だからこそできるおもてなしがあるということを知りました。
- 今回お話を聞いて「TABIPPO」の事業内容が主にメディア事業であり、この会社の7割の収入もここからだということが印象的だった。そして、観光地(ハワイなど)から企画を頼まれたり、インフルエンサーに旅行に行ってもらうなど「バズらせる」ということも一つの手としてビジネスをしているということだった。webなどの収入はなんとなく理解していたが、インフルエンサーなどでバズらせるという考え方はまさに若者らしく、「TABIPPO」のテーマである「若者が当たり前に旅をする文化にしたい」というのに沿っているなと感じた。
- 時代が変化するとともに、ウェディングの在り方や結婚に関する常識は、どんどん変わっている。とくに、結婚式では、カップルの個性に合わせて選べる「挙式スタイルの多様化」が増えているということが印象に残っている。少し前まで一般的だった「神前式」「仏前式」「人前式」などの結婚式スタイルが、現在では個性的なウェディング・スタイルに生まれ変わっている。これは、世の中全体の「自分らしさ」を大切にする流れと深く関係していると思う。式をあげるカップルも、決まった形式より「自分たちらしいかどうか」を重視することが主流になりつつある。その中で「フォトジェニックなウェディング」や「1.5次会型ウェディング」、「小規模ウェディング」などさまざまな工夫をし、カップルの理想の結婚式を作りあげるお手伝いをするブライダル業界のお仕事はとてもすてきだと思った。
後半も学生の関心の高い業界で活躍するゲスト講師をお招きし、充実した授業となりました。熱心にメモを取ったり、ディスカッションで話し合ったりする学生の姿も見られ、学生たちにとっては、毎回の授業を通じて、これまで関心のなかった業界に興味をもったり、また新たな角度から憧れの職業を見つめなおすきっかけになったことでしょう。この入門科目を通じて、何よりも学生自身が自分の成長を実感するとともに、来年度以降本格的に始まる専門科目の学びに期待を膨らませていることでしょう。