2021年度 入賞作品
最優秀賞
羽鳥 美有「市民のあるべき居場所」
担当教員:小川 弾
市民の新たな居場所となる図書館を提案する。栃木県栃木市は“蔵の街”として蔵と自然を生かしたまちづくりに力を入れている。しかし、それは観光に特化したまちづくりで地元市民は居場所の無さを感じている。多世代が集い市民の交流と学びの場となるような施設を目指す。
学生による作品紹介
担当教員講評
蔵の街・小江戸として観光地化する”まち”とそこに”住む市民”の関係をどうつくるのか。暮らしているからこそ感じる観光地化への疑問が制作の原動力になっていて興味深い。計画地の選定も秀逸で、中心観光地から少し離れた土地が選ばれている。栃木駅から蔵の街に向かう中継点となり、図書館を主としたこの複合施設に市民と観光客が引き込まれ混ざり合う場所となる。中庭への求心力を持った放射状の平面とそれを横断し連続する通路が織り成す空間は、期待感と共にそこで生み出される出来事を想像させ魅力的である。
(評/小川 弾)