それぞれの道で保健師を目指し頑張っています!

新型コロナウイルスの流行をきっかけに、感染症対策の最前線で国民の健康を守る“保健師”という職業を知った方も多いのではないでしょうか。保健師は、赤ちゃんから高齢者までの幅広い世代のあらゆる健康レベルの人がより健康に暮らせるよう支える仕事です。“地域において一人ひとりに寄り添い、健康的な暮らしをサポートする”、それが保健師の役割です。

保健師として働くためには、国家資格である「保健師免許」の取得が必要になります。保健師国家試験の受験資格を取得するためには、いくつかの道がありますが、主には「看護師と保健師を同時に学ぶ道」と「看護師資格を得てから保健師教育を受ける道」があります。この2つについて本学の取り組みをご紹介したいと思います。

1.看護師と保健師を同時に学ぶ道

看護学部などに設置されている保健師教育課程を履修し、必要な単位を取得することで、保健師国家試験を受験する資格を得ることができます。駒沢女子大学の看護学部にもこの保健師教育課程があり、3年生の秋に選抜試験を受け合格することで保健師を目指すことができます。これまでに3期生までの卒業生が保健師教育課程を修了し、保健師や看護師として地域で活躍しています。

今年の4期生も、講義や演習、実習を通じて、みんなで協力しながら、9月には全ての実習を無事に終えることができました。写真は、学内の演習で地域住民の皆さまに向け作成した健康教育の教材です。こうした講義、演習での学びを生かし、実習では地域住民の方々や実習指導者の皆さまに温かく見守っていただき、実際に健康教育を実施することができました。

  • 「高血圧予防のための減塩対策」健康教育教材①
    「高血圧予防のための減塩対策」健康教育教材①
  • 「高血圧予防のための減塩対策」健康教育教材②
    「高血圧予防のための減塩対策」健康教育教材②

また、12月には保健師教育課程の全ての授業が終了しました。写真は、保健師教育課程最後の科目である「公衆衛生看護管理論」の災害時の健康危機管理に関する演習の様子です。4月から比べてみると、本当に成長したなあと感慨深い気持ちでいっぱいです。現在は、看護師・保健師国家試験のダブル合格を目指し、毎日一生懸命勉強に取り組んでいます。

  • 災害時の健康危機管理の演習風景
    災害時の健康危機管理の演習風景

2.看護師資格を得てから保健師教育を受ける道

大学、短大、専門学校などの看護師養成校を卒業後、1年制の保健師養成機関や2年制大学院に進学することで、保健師の受験資格を取得します。本学では、受験を希望する学生に対して、公衆衛生看護学領域の教員やアドバイザー教員を中心に受験に向けたサポート体制をとっています。これまでも複数名の卒業生が進学し、今年度も保健師養成校への進学のための受験を無事に乗り越え、現在は看護師国家試験合格に向け一生懸命頑張っています。

いずれの道を選ぶ場合も看護師・保健師2つの国家試験の取得のため二足のわらじをはくことになります。決して簡単な道ではありませんが、自身の夢に向かって一生懸命頑張っている皆さんを教員も一丸となり応援しています。

文責:富塚 美和

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