精神科デイケアのご紹介
2024/12/25
職場でのうつ病や高齢化に伴う認知症の患者数が年々増加しています。厚生労働省が国民に広く関わる疾患として重点的な対策が必要と判断し、2013年から5大疾病となった精神疾患ですが、精神科病院がどのようなところであるのかあまりイメージできない方が多いように思います。
精神看護学領域では、臨地実習の中で病棟実習以外に地域で生活している精神障害者の方が利用している精神科デイケアでの実習を行っています。
精神科デイケアとは、病院やクリニックで行われているリハビリテーションの一つです。名称が高齢者サービスで使用するデイサービスと似ているため、お風呂に入るところと勘違いされる方もいますが、利用者の地域生活を支援する医療サービスです。施設内での支援には医師、看護師、精神保健福祉士、作業療法士等が当たります。健康保険が利用でき、障害者総合支援法(自立支援)による自己負担軽減制度もあります。
プログラム内容は、利用者の目標やニーズにそったものが工夫され、料理、スポーツ、レクリエーション活動、創作活動、グループミーティング、ソーシャルスキルトレーニングなど多様です。利用者は生活リズムの安定、対人コミュニケーションの練習、就労への準備、居場所づくりなどを目的にプログラムに参加しています。
今回、実習病院にて「豊かな実りとステップアップ」をテーマに文化祭が行われ、メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手が高校時代に作ったことで話題なったマンダラチャートが作成されました。その他の展覧物もご紹介します。
2024年の文化祭「豊かな実りとステップアップ」
2024年の文化祭「豊かな実りとステップアップ」
マンダラチャート
利用者が作成した作品の展示物
利用者が作成した作品の展示物
利用者が作成した作品の展示物
精神科病院で長期入院をしていた患者様が、少しずつ地域生活への挑戦を体験しリカバリーを目指している現状を応援していただけるとうれしいです。
文責:渡辺 浩美