福島県「大学生の力を活用した集落復興支援事業」でそば畑づくりを行いました。
2019/09/02
住空間デザイン学類では、学内での授業だけでなく積極的に外へ出て社会とつながった実践的な活動を行っています。この度、福島県が募集している「大学生の力を活用した集落復興支援事業」に採択され、8月の週末に住空間デザイン学類の前身である住空間デザイン学科の3年生有志が福島県耶麻郡磐梯町で耕作放棄地をそば畑に変える活動を行ってきました。
この事業は、福島県の高齢化や地域の担い手不足などにより地域住民だけでは集落の維持・再生が困難になることが懸念される地域において、大学生の持つ新しい視点や行動力、専門技術や知識など『外からの力』を活用し、地域の復興・活性化を図りながら集落の応援団(サポーター)を育成していくことを目的としており、今年度は本学も含め18大学が採択され県内各地で活動しています。今回、本学科の学生6名が8月16日に高速バスで磐梯町の大寺五区(おおてらごく)という地区に入り、青年団のみなさんと一緒に「極そばプロジェクト」に取り組みました。
この「極そばプロジェクト」とは、活動した地区の「おおてらごく」という地名と、極上のそばを作ろうという「ごく」を掛け合わせて命名されたプロジェクトです。
初日は、町役場で町長に面会し挨拶した後、翌日からの作業予定である耕作放棄地を見て回りながら磐梯町の現状や町が抱える多くの問題の説明を受け、翌17日は地区の三ヶ所に分かれたおおよそ700㎡の耕作放棄地で草取りから肥料とそばの種まきを行いました。連日の猛暑続きで当日も気温34度の予報でしたが、暑いながらも誰一人バテることなく元気に作業することが出来ました。
今後は、秋に刈り入れ、そして年明けには今回の事業に参加している大学が一同に会しての活動報告会と出来たそばのそば打ち体験をする予定です。また、この事業は来年度も発展的に継続する予定です。
文責:榎本文夫
活動概要
活動目的 | 福島県の、高齢化や地域の担い手不足などにより地域住民だけでは集落の維持・再生が困難になることが懸念される地域において、大学生の持つ新しい視点や行動力、専門技術や知識など『外からの力』を活用させていただき、地域の復興・活性化を図りながら、集落の応援団(サポーター)を育成していくことを目的としている。 |
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活動内容 | 耕作放棄地をそば畑に再生する「極そばプロジェクト」 |
活動場所 | 福島県磐梯町大寺五区周辺 |
活動日程 | 2019年8月16日(金)〜18日(日) |
参加メンバー | 住空間デザイン学科3年生有志6名 |
参加した学生の感想
3年 板橋 清美
- 今回初めて農作業を体験しました。立っているだけで少し汗ばんでしまうような環境で雑草を刈り、肥料や種を撒きました。一箇所にまとまり過ぎないように、また少なくなり過ぎないように、意識して加減をしながら撒くことができました。農作業やソバについて何も知らない状態で参加しましたが、地域の方々に色々なことを教えていただき、楽しく作業することが出来ました。
3年 酒井 優衣奈
- 今回大寺五区の方とご縁があり、このような活動ができて本当に良かったと思います。現地に行って目的の作業をするだけでなく、歓迎会での地元の食材を使った美味しい手料理を食べることができたり、青年会の方々との交流ができたりして、磐梯という地に興味を持つきっかけになりました。町役場の方も、青年会の方も、宿泊先のご主人も、みなさん気さくな方々で、都会にはない人の温かさをとても身近に感じられました。実際の耕作放棄地での活動は、さっと雑草抜きをすればすぐに種まきができるのかと思っていたのですが、想像以上に荒れた場所でびっくりしました。雑草の根っこが残っているとすぐに生えてきてしまうので、根絶する作業が今回の作業の中で一番大事だったのかなと思いました。
3年 茅根 汐里
- この度は、貴重な体験をさせていただきありがとうございました。今回の活動で印象に残ったことは、地域の方々のあたたかさです。移動中町を歩いている時、すれ違った人たちと知り合いだったり、「こんにちは」などと声をかけたり、地域の方々の優しさや暖かさが感じられました。都会ではすれ違った人と話すなんて考えられないので、とても印象に残っています。物情騒然とした都会に疲れたら、また磐梯町に行きたいと強く思いました。
3年 對木 萌
- 農作業という体験が初めてで、思っていたよりも大変なことを痛感させられました。自分の生活の中ではなかなか経験することのない機会で、これまで気づくことのなかった自分自身の発見や、今後の発展についてもすごく考えさせられました。また、青年会の皆さんはとても優しい方ばかりで、楽しく過ごすことができました。規模が小さい場所だからこそ思いやりに溢れており、目に見えて人との繋がりの大切さを強く感じました。
3年 戸田 満里奈
- 今回、大寺五区の皆様と一緒に極そばプロジェクトに参加させて頂き、とても貴重な体験ができました。普段の生活にはない作業でとても新鮮に感じ、楽しく活動ができました。また、プロジェクトの他にも、交流会を準備してくださったり、龍ヶ沢湧水に連れて行って頂いたりなど、磐梯町の様々なことを教えて頂き、とても充実した3日間を過ごすことができました。
3年 西田 菜乃波
- 少子高齢化や耕作放棄地などの問題は聞いていただけではあまり実感が湧いていなかったのですが、今回実際に見聞することで、このような場所がたくさんあることが改めてわかりました。大寺五区の方たちに少しでも来てくれて良かったと思ってもらうことができて良かったです。また、行ったことのなかった磐梯町のことを知ることができて、楽しかったです。
9月14日(土)オープンキャンパス体験授業のお知らせ
9月14日(土)の第8回オープンキャンパス体験授業「あなたのお家は何LDK?」は、普段よく使う「◯LDK」という住宅の間取りを表した言葉を中心に、日本の住まいがどのように変化してきたのかを学ぶ講義形式の体験授業です。昭和初期までの日本人の多くは長屋と言われる、複数の住戸が壁を共有しながら水平方向に連なった共同住宅に住んでいました。その後、関東大震災復興や戦後復興、そして高度経済成長などを経て現在の「◯LDK」の間取りにたどり着きました。日本の住まいの間取りがどのように変遷してきたのかを学び、未来の住宅がどのようになるのか、一緒に考えてみましょう。
福島県「大学生の力を活用した集落復興支援事業(極そばプロジェクト)」のこれまでの活動もご覧ください。
- エノモトスタジオ活動報告「極そばプロジェクト2023・夏」
- 令和4年度 福島県「大学生の力を活用した集落復興支援事業」 活動報告会への参加と最終実証活動を行ってきました。
- 福島県「大学生の力を活用した集落復興支援事業2022」報告
- 令和元年度 福島県「大学生等による地域創生推進事業」活動報告会で発表しました。
- 福島県「大学生の力を活用した集落復興支援事業」で、そばの刈り入れ作業を行ってきました。
- 福島県「大学生の力を活用した集落復興支援事業」でそば畑づくりを行いました。