お帰りなさい! 先輩 vol.1  〜OG非常勤講師を紹介します〜

  • OG非常勤講師のみなさんと三戸研究室にて
    OG非常勤講師のみなさんと三戸研究室にて

住空間デザイン学類では、専門科目への導入として入学後すぐに製図やデザインの基礎科目がスタートしますが、美術が苦手だったり実習系の授業が不安だったりという学生も少なくありません。そのため、実習授業では少人数制を導入し複数教員で担当するなど、一人ひとりが安心して授業に取り組める体制を整えています。

さらに数年前からは社会で活躍中の卒業生を非常勤講師として迎えています。先輩方であれば距離も近く気軽に質問できますし、将来について考える貴重な機会にもなると思います。
この記事ではそんな心強い非常勤講師の先輩方を、指導教員だった三戸よりインタビュー形式でご紹介します。

第一弾は2018年の卒業生で、前期「平面と立体の基礎」、後期「CADI」をご担当いただいている高橋先生(前編)の登場です。

Q.まず最初に、非常勤として戻ってきた当初の感想をお願いします。

A.この度ご縁をいただき、授業を受けもつ機会をいただけてうれしかったです。受けたことがある授業なので、とても懐かしくて自分が学生だった頃がよみがえりました。
大学の変化としては、コロナ後なのでいろいろとデジタル化していて授業形態に変化があり、(いつでも提出できる、classroomなどgoogleの機能を使い、何度も授業を振り返ることができる)など、良いなと思う点が多々ありました。学生さんは素直で熱心な方が多いと感じています。

  • 先輩なら学生も安心して質問できます
    先輩なら学生も安心して質問できます

Q. 授業を担当してみて感じたことや気づいたことを教えてください。

A.今までは学ぶ立場でしたが、教える立場になってわかりやすく簡潔に伝えることが難しいなと身をもって感じました。学生時代に苦労したことを思い出して、学生さんの立場に置き換えてしっかりサポートできたらと思います。

Q. 高橋先生は駒沢女子大学卒業後、大学院に進学するという貴重な経験もされていますね。進学された大学院と研究室について教えていただけますか?

A.東京理科大学大学院工学研究科建築学専攻 栢木まどか先生の研究室に所属していました。
東京リサーチ(東京の近代建築や都市の変遷)をテーマに調査・分析方法を行っています。

Q.大学院進学を目指したきっかけや経緯など教えてください。

A.設計課題やコンペに取り組む中で設計することが楽しいと思う一方、実力不足を感じ、もっと建築を専門的に学びたいと思うようになり、進学を目指しました。

Q.進学準備や入学試験はどのようにされましたか?

A.先生方にアドバイスをいただきながら希望する研究室の情報収集や研究室訪問、研究論文を読み込みました。
また、一般入試の過去問を解くことや面接用のポートフォリオ制作を何度も行い受験に備えました。

Q.研究室の活動について教えてください。

A.主に論文ゼミ、東京リサーチ、家具製作を行なっていました。
論文ゼミでは、自分の研究テーマに近い参考論文をゼミの仲間に共有して自分なりの考察をします。
仲間や先生から質問や意見をもらい、多角的な視点で一つの論文を捉えることができるので、論文を書く際に役立ちました。
栢木研究室では、毎年家具製作を行なっていて、私が所属していたときは両国にある喫茶ランドリーで使う家具をチームで考え、家具制作をして展示を行いました。現在もそのまま使用していただけているとのことです。

  • 喫茶ランドリーでの家具展示風景
    喫茶ランドリーでの家具展示風景
  • コンペ発表した仲間
    コンペ発表した仲間

Q.その他、大学院時代での思い出について教えてください。

A.私は日本統治期の台湾の小学校の研究をしていました。他の研究室の仲間や先生方と実際に台湾で現地調査を行いました。大学院に行かなければ、経験できない機会だったのでとても貴重な機会でした。
また、仲良しの研究室だったのでみんなでよく飲んで研究して、遠くまで建築巡りして充実した時間を過ごしました。
プライベートでは、建築設計事務所でのアルバイトの他、コーヒーが大好きなのでコーヒー専門店での修行をしました。

  • 研究室のまち歩き(横浜)
    研究室のまち歩き(横浜)
  • 喫茶ランドリー(両国)での集合写真
    喫茶ランドリー(両国)での集合写真

Q. コーヒーといえば、高橋先生は現在、コーヒーショップのオーナーさんでもあるのですね。

A.2拠点居住をしながら地元で自主設計施工の珈琲屋を運営しています。2020年の秋にopenしたので、今年で4年目を迎えます。

中学生の頃からコーヒーが大好きでいつか自分で設計したコーヒー屋を運営することが夢でした。 そのため、学生時代は老舗のコーヒー屋さんでコーヒーを学び、卸ができるようになり就職してすぐにコーヒー屋を計画しました。
お店は市の空き店舗事業計画を活用しながら運営しています。
店舗の内装は、自主設計施工で大学院の後輩や友人に手伝ってもらい、タイル剥がしや、壁の塗装、家具製作などをして内装が完成しました。
開業当初はデザイン設計の仕事をしながら土日のみの一人営業でしたが、最近は営業形態も変わり、スタッフさんも入り、にぎやかになってきました。

たまに大学時代の友人も来てくれるので、お店を開くことでいろんな人に再会できてうれしいです。

  • 店内の様子
    店内の様子
  • 実際にお店で提供している珈琲
    実際にお店で提供している珈琲

ありがとうございました。
大学院に進学されたことで研究以外にも世界が広がり、夢が現実につながっていったのですね!
多彩な経験をお持ちの高橋先生には、まだまだお聞きしたいことがたくさんあります。駒沢女子大学在学中のお話や、デザイナーとしてのキャリアについては後編に続きます!

  1. ※ 空間デザイン学科の前身である住空間デザイン学類の先輩です。

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