JIA東京都学生卒業設計コンクール2025に出展しました
2025/06/04
2025年3月卒業 落合咲葉さん(建築設計事務所勤務)
「第34回JIA東京都学生卒業設計コンクール2025※」が2025年5月に開催され、3月に卒業した落合咲葉さんが本学代表として卒業制作「眠りから覚める-史跡活用と保存計画-」を出展しました。出展した落合さんに卒業設計コンクールのこと、そして4月からスタートした仕事のことなどについてインタビューしました。
Q.卒業制作「眠りから覚める-史跡活用と保存計画-」はどんなコンセプトですか?
落合:「史跡を保存しながら活用できる建築」というコンセプトで設計を進めていきました。敷地は神奈川県海老名市にある相模国分寺跡です。地面に潜む史跡は立体物として地面に存在しないため、空き地化してしまいがちです。私は建築を通して、魅力的で新しい史跡の見せ方を提案しました。例えば、地面をめくっているような感覚で鑑賞できたり、発掘調査を見学・体験できるエリアを設けています。また、空間から歴史を感じてほしいという思いから、相模国分寺の伽藍配置図を元に建築を考えました。
Q.JIA卒業設計コンクールへの出展をとおして感じたことは?
落合:たくさんの方からご指導をいただき大変勉強になりました。史跡と建築の関係性についてこれからも考えていけたらと強く思います。また、他大学の方の作品を見たり、お話を聞いたりする中で刺激を受けました。うれしいお言葉も頂戴し、卒業設計に最後まで取り組めたことへの達成感を得られました。
審査員の方々にご指導いただき、とても勉強になりました!
Q.5月24日(土)の公開審査会での気づきや得られたことは?
落合:短い時間の中で自分の作品について発表するのはとても難しかったです。迷いなく、簡潔に伝えることの大切さを改めて感じました。また、審査員の先生方と審査を通過された学生との討論は建築の領域を超えて、これからの時代の世界や日本はどうあるべきかを考えさせられる内容でした。建築の勉強を続けるのはもちろんですが、積極的に行動し、さまざまな分野についても学んでいきたいと思います。
Q.卒業制作を振り返って、楽しかったことや苦労したこと、頑張ったことは?
落合:自分の好きなテーマで研究できて、とても楽しかったです。郷土資料館の方にお話を伺ったり、海老名市の歴史散歩のイベントに参加したりしました。卒業制作を経て、私は社会的にも成長できました。設計の方はというと、実は提出日の1か月前までほとんど計画が決まっていませんでした。史跡がある場所に建築を設計するというのは自分にとって難易度の高いものであったため、悩み続けていました。一時は完成できないのではと思っていましたが、先生や友人、家族の支えがあり、無事に提出できました。
設営や撤去は後輩の4年生が手伝ってくれました!
最後まで悩み続けながら取り組みました!
Q.建築設計事務所に就職して社会人1年目、仕事はどうですか?
落合:新しい学びがたくさんあり、とても充実しています。最初は環境に慣れるのが難しかったです。しかし、社員の方々とお話させていただく中で、不安は解消されていきました。学生の頃から建築や設計が大好きだったので、毎日設計の業務に携わることができてうれしいです。
Q.最後に、後輩へメッセージをお願いします。
落合:学生生活を思いっきり楽しんでください。卒業制作や課題で身体的にも精神的にも辛い時期があると思います。そんな時は周りの人たちとお話してみてください。気分転換に何かをするのもおすすめです。皆さまの活躍を楽しみにしています!
- ※ 「東京都学生卒業設計コンクール」は、日本建築家協会(JIA)関東甲信越支部が東京都の大学・専門学校建築学科から優秀作品を募集し、その中から「JIA全国卒業設計コンクール」への推薦作品を選定するコンクールです。