産学連携課題コマジョスタイル第2弾の3つの部屋が完成しました！
2021/06/10
2020年度の3年生後期スタジオ授業で取り組んだ、産学連携課題「コマジョスタイル」の部屋が完成しました。「コマジョスタイル」は標準的な賃貸住戸に対して、各学生が提案したリフォームデザインを選定・メニュー化し、賃貸集合住宅のオーナーを募って実現させていくプロジェクトで、今回が第2弾となります。前回に引き続き、株式会社東都との連携で実施されました。
授業はすべて遠隔方式で実施されました。昨年度の9月末に課題説明を行い、11月中旬に作品提出、12月初めに選抜された学生が企業プレゼンテーションを実施し、6名の学生のデザイン・パッケージ提案が選出されました。今回は発表者の選抜も含めた最終作品の選定までを、株式会社東都の関係者の投票により実施されました。
選定された6名の学生は1月から3月にかけて、賃貸物件のオーナー様に向けた6つのデザインを紹介するリーフレットと冊子の作成に関わりました。8回ほど行われた編集会議もすべて遠隔で行われましたが、学生たちの話し合いによるアイデアが盛り込まれた、大変魅力的な資料が完成しました。
コマジョスタイル2020リーフレット表
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コマジョスタイル2020リーフレット裏
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そして先日、世田谷区経堂駅近くの賃貸マンションに、3名の提案が選ばれた物件が完成しました。内覧会は緊急事態宣言期間中のため参加者は限定されましたが、学生たちは自ら提案した内装デザインの空間を実際に体験することができました（一部写真で撮影の際にマスクをはずしてもらいました）。
室１「change your life」 4年 羽鳥 美有
コンセプト：メリハリと落ち着きのある、自分らしい新たな生活。毎日そこで寛ぎ、時には人も招く場所。学校や仕事がない時はゆったりと寛ぎたい。しかし、落ち着いた日常の中には「メリハリ」も必要である。そこで、スタイリッシュでシンプルな空間に好みのディテールをプラスし、「自分に合った落ち着き」がある空間を提案する。
落ち着きのある天井の壁紙とフローリング色
天井のコンクリート打ち放し風壁紙に見入る学生
室２「新しい私へ」 4年 下村 蓮
コンセプト：上京してからの生活は楽しみな反面、新しい土地や環境に慣れないことも多く、不安が付きまといます。そんな毎日でも自分の部屋に帰ったら明るい気持ちになり、楽しく過ごせる空間になるようコーディネートしました。作者が新しいデザインへ挑戦することで自身の成長を願うという意味と、住人への贈り物のような存在になるお部屋を提供したいという思いが込められています。
特徴のある柄のアクセントウォールが部屋に映えます
壁紙色とフローリング色の組み合わせもすてきです
室３「on/off ~オンとオフが切り替えられる部屋~」 4年 岡崎 友香
コンセプト：リモートワークが主流になろうとしている現在、自宅で仕事ができる環境づくりが注目されている。しかし、ワークスペースとしての個室を用意するスペースがない人、プライベート空間だとどうしても集中できない人は多いのではないか。そこで、20代・30代の働く女性にとって居心地が良く、オンとオフが切り替えられる空間を提案する。
ブルーグレーの壁紙は鎮静効果と集中力を与えます
プロジェクター投影用の壁紙を観察しています
内覧会の最後には、参考として通常のリフォームが施された部屋も見学し、学生の提案した部屋と比較を行いました。新型コロナウイルス感染拡大に伴い多くの制約がある状況の中で、産学連携課題をこのような形で結実できたことは大きな意義があり、大変うれしく思います。課題にご協力いただきました企業関係者の皆さまに改めて厚く御礼申し上げます。
比較のため通常の内装仕上げを施した室内も見学
デザイン提案から空間の実体験まで、多くの学びを得ました
お世話になった株式会社東都のご担当者様と共に
学生コメント
4年 羽鳥 美有
- 今までの課題とは異なり、提案することに加え、「カタチ」として実現した空間を見学するのはとても新鮮で感動しました。コンクリート打ち放し風の天井がリアルに実現されており、落ち着いた床とアクセントの梁が調和した大人の落ち着きを感じる空間が実現できてうれしかったです。この課題を通して、自分が思い描く理想のデザインではなく、その空間やその時代に合ったデザインをすること・そこに住む人の日常生活を想像しながらデザインをすることの大切さを学びました。今後もニーズに合った新しいデザインに挑戦していきたいと思います。
4年 岡崎 友香
- 自分の案を実際に見に行ってみて、どんな人がここで生活をするんだろう、私のデザインは気に入ってくださるかなど考えることや感じたことが多かったです。今までの課題は模型を作って終わりで、実際に自分の案が空間や形となることはなかったので、コマジョスタイルでは本当に貴重な経験ができたと思います。そして、この課題を通して自分の改善点を知ることができ、今後に生かしたいと思っています。後輩へのアドバイスとしては、この課題を通しての気づきや改善点が絶対あると思うので、自分自身の成長に繋げてほしいです。
