住空間デザイン学類 橘田スタジオ4年生 高松・直島デザインツアーを開催!<前編>
2024/02/05
橘田スタジオでは、2023年9月6日(水)〜8日(金)の3日間、空間デザインの見学・体験を目的に、高松・直島のデザインツアーを行いました。
前期スタジオにて、学生全員で分担をして事前調査を行い、綿密なスケジュールやリーフレットも作成、多くの刺激・貴重な経験となりました。
少し前のご報告となりますが、前・後2つのレポートをスタジオ学生からご紹介します。
まずは前編から。
住空間デザイン学類 橘田 洋子
9/6(水)1日目 高松市
栗林公園
日本一の大きさを誇る庭園
昭和28年に全国8番目に特別名勝の指定を受けた回遊式大名庭園で、文化財庭園の中で、日本最大面積を有する名園である。春夏秋冬と四季折々の風物にも恵まれ、ここに咲く花々は、一千本もの見事な手入れ松とともに、一歩一景といわれる変化に富んだ美しさを醸しだす。ひびが入っている松をみると、長い年月を感じることができた。
栗林公園のシンボルともいえる掬月亭でお茶をした。掬月亭は四方正面の数寄屋造りで、庭園の中心的な建物である。掬月亭の茶室から見える景色は、立ったり座ったりすることでいろいろな風景を楽しめた。小さい植栽が手前にあって奥に向かって斜めに高くなっているという特徴や、部屋から見る景色と廊下から見る景色が変化するため、自然のさまざまな表情をうかがうことができた。
高松市屋島山上交流拠点施設「やしまーる」
抜群の景色と建物の曲線美
「やしまーる」は2022年8月に誕生した。屋島やその周辺地域の自然や歴史、文化などの魅力を広く発信し、これらを活用したさまざまな交流、学習の機会、憩いとふれあいの場を提供する施設である。設計はSUO一級建築士事務所 周防貴之氏。
1番最初に目に飛び込んできたのは、地形に呼応するような床面の起伏とガラスの曲面だ。うねうねした建物の屋根瓦には屋島の隣、牟礼町・庵治町で産出された庵治石が使われている。角度によって黒っぽくも白っぽくも見え、光の反射で見え方に変化が見られた。約3万枚もの屋根瓦は山上という高い立地のせいもあってか龍の鱗のように見えた。
建物内部に入ると約200mの回廊の上下左右のカーブ、道幅の広狭の強弱を一層強く感じられる。回廊の左右はほぼ全てガラス張りになっており、内部のような外部のような、地を歩いているような浮いているような、不思議な感覚に陥る体験だった。
交流拠点施設としての吸引力
当日は曇り時々雨であったが展望スペースからは高松市街地や瀬戸内海を一望できる。カフェやお土産屋さん、展示スペースや多目的ホールも備えており、平日にも関わらず多くの人がいた。魅力ある建築に加えて多様な要素を内包している点が交流拠点施設として地元民や観光客、さまざまな人々を引きつけているのではないだろうか。
住空間デザイン学類4年 松津 見穂
住空間デザイン学類4年 三上 麻衣
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