環境工学の授業でモデルハウスを見学しました
2019/07/17
住空間デザイン学類の専門科目「環境工学」をご紹介します。3年生が履修するこの科目では、建築の環境を作り出しているさまざまな要因、例えば気候・光・温熱・空気・音環境などについて、基礎的な知識と理解を深めることを目指しています。そのために講義だけでなく、大学キャンパスのさまざまな場所で行う実験や実習などを通して、体験しながら学ぶ授業を行っています。
授業の一環で、先日は東村山市にある相羽建設株式会社のモデルハウス「つむじ」を見学しました。あいにくの雨模様となりましたが、2グループに分かれ、敷地内に建つ3棟の建物を順に巡りました。太陽熱を利用したOMソーラーシステムの説明や、気候の変化に応じて快適に暮らすための自然力を取り込む工夫などについて、会社の方々に詳しく丁寧に説明していただきました。
いずれの建物も環境面に非常に優れているだけでなく、天然木や自然素材を積極的に取り入れたデザイン性の高い住宅建築であり、設計やデザインの授業にも役に立つ多くの知識と刺激を受けることができました。また、この施設の設計にも携わった建築家・デザイナーの小泉誠さんが偶然現地に居合わせ、学生への質疑応答にも熱心に答えていただきました。学生達にとっては将来の暮らしや仕事について想いを巡らすことができた、素晴らしい体験授業となりました。
学生コメント
- 今回の見学では、職人さんの技術や科学の進歩が、自然のエネルギーをより効率的に活用し、生活に取り入れることに繋がっていると感じました。モデルハウスでは、有害物質を吸収する和紙や、調湿性のある火山灰、柔らかく肌障りの良い木材などの素材が利用されていて、環境に配慮した素材と空間を実際に肌で体感しました。今回学んだことを生かし、デザインのみにとらわれず、自然のエネルギーを利用した人にも環境にもやさしい快適な暮らしを考えることを目標に、今後の制作をしていきたいです。
(3年 大村 香菜子) - 実際の家で見学しながら説明を受けられたことで、OMソーラーを用いて自然と共存しながら、素材、視線、採光などひとつひとつ工夫された点を、住戸ごとに深く理解できたと感じています。特に仕切りを作らず家具で空間を区切っていく家は、多くの住み方・使い方を想像でき、印象に残っています。家の高さ制限を満たしながら、窓や光の採り入れ方も工夫された心地いい空間でした。住宅を見に行ってもここまで詳しく説明していただける機会はなかなかなく、貴重な経験でした。私は建築の中でも住宅の設計に興味があるので、今回の経験をこれからの勉強や就職活動に活かしていきたいと思います。
(3年 高橋瑞希)
7月20日(土)オープンキャンパス体験授業のお知らせ
7月20日(土)の第5回オープンキャンパス体験授業は「暮らしを楽しく!素敵なインテリア・プロダクトを体験」です。住空間デザイン学類では建築からインテリア、そしてプロダクトデザインまで幅広い勉強ができるのが特徴です。この体験授業では、身近なもののカタチや使い易さなどを観察・分析することで、インテリア・プロダクトがどのようにデザインされたのか、その成り立ちや意図を学びます。皆さんのお越しをお待ちしています!