「住宅課題賞2022」に出展しました
2022/12/22
「住宅課題賞2022」(主催:東京建築士会)は、首都圏の建築系大学41大学56学科の設計授業で取り組まれている住宅課題のなかから優秀作品が展示される展覧会です。今年も3年生「建築デザインⅠ」の授業で取り組んだ集合住宅の課題の中から、大塚結月さんが「つながり離れる」を出展しました。
2022年11月17日(木)から30日(水)まで竹中工務店東京本店1階「ギャラリーエークワッド」で開催され、11月19日(土)には56作品の中から5名の審査員が「優秀賞」と「審査員賞」を選出する公開審査会も行われました。
出展に向けて試行錯誤を繰り返しながら作業に取り組んだ大塚さんに課題や出展のことなどについてインタビューしました。
課題「新しいシモキタに住むとしたら」
小田急線「東北沢駅」〜「世田谷代田駅」区間の地下化に伴い、下北沢周辺では新たなまちづくりが進んでいます。変わりゆく時代の、変わりゆく「シモキタ」というエリアの周辺環境を読み解き、内から外へ、そしてまちとつながる12戸の集合住宅を考える課題です。集まって住むことの価値を生み出し、集まって住むことの可能性が広がる集合住宅を提案することをテーマにしています。
今回出展した集合住宅「つながり離れる」はどんなコンセプトですか?
下北沢は古くからのサブカルチャーと下北線路街を中心に再開発が進む街です。このような繁華街での生活は他人との交流を積極的に行うことができる外向的な人に適しているのではないかと考えました。そこで住宅を「見せる・見せない」の空間に分け、人の行為で「パブリック・プライベート」の境界をひき、空間をさらに段階化させた開放的なプランになっています。住民同士の信頼関係のもと、外向的な生活や家族での生活、個人の生活が繰り広げられ、その距離感がくっついたり離れたりするような集合住宅です。
「住宅課題賞2022」への出展を通して感じたことは?
たくさんの方に支えられて出展することができました。模型制作やプレゼンシート制作などさまざまな面からサポートしてくださった友人や先生、家族に感謝しています。また、出展にあたり自分の設計の意図を伝えることの難しさを感じました。強調したい点をどのような文章と図を使うと意図を読み取ってもらえるのか、模型の表現をどのようにするべきなのか、模型とプレゼンシートを結びつけながら完成させる大切さに気が付きました。
11月19日(土)の公開審査会での気づきや得られたことは?
著名な審査員の方々に作品を見ていただき、コメントしていただけることに不安も感じながらも評価していただける喜びを感じていました。審査会では特にコンセプトに至る過程や設計での注意点など、個性のある他大学の学生の作品から学ぶことができました。
今後の抱負をお願いします
住宅課題賞を通して、一つ大きな課題をやり遂げ評価していただくことができ、自信につながりました。一方で、敷地調査から発表に至るまでにいくつかの課題点を見つけました。今後はこの経験を一つひとつの過程に生かし、より具体的な考えをもって提案ができるようになりたいと思っています。