人気の観光文化駅弁の魅力と秘密に迫ろう―地域観光資源研究渡邉 光章(ワタナベ ミツアキ)
質問1: 先生の自己紹介をお願いします。
担当は「地域観光資源研究」、「観光のPRとメディア」、国内インターンシップ実習、基礎ゼミなどです。私は「情報の扱い方やPRの手法」についての専門的研究と企業経営者の立場で20年ほどリアルな現場体験をしてきました。授業構成では理論の理解だけでなく、学生が卒業後に社会ですぐ役立つ実践的内容を重視し、経済産業省が大学に求めている社会人基礎力の土台になるキャリア教育につながる育成を意識しています。
質問2: 紹介する科目の目的と特徴を教えてください。
前期の「地域観光資源研究」では、日本全国の観光資源から毎回魅力的なものを選んで解説しています。駅弁の回では、ビジネスとしての歴史的背景から現在の業界事情までを網羅し、売り上げランキングなど実態に基づくデータを元に、履修生の旅と地域の食文化への関心が深まるよう涵養します。小さな箱に詰まった和食「駅弁」はインバウンド(訪日外国人観光客)にとっては日本の素晴らしい食文化が凝縮した価値あるものなのです。
質問3: 授業ではどんな工夫をしていますか。
履修生が苦手としがちな座学の成果を上げるため、ユニバーサルデザインとしての「視覚訴求型PowerPoint」を使用しています。Microsoft社の調査で、人が1枚のスライドに集中できる時間は8秒から長くても10秒と言うデータがあり、黒字ばかりの文字列が多いスライドでは読む気になれないと言う履修生の意も受け、ページごとの重要点が瞬時にわかる仕様です。赤字は重要箇所、青字はその説明、緑は補足、その他の色は関連する付帯事項とし、強調部分は背景に着色した帯が出て、更に重要な部分を覆っているラベルが剥がれて隠された文字が見えるまで、学生も正解を考える参加型の授業システムです。
質問4: 履修した学生の声を教えてください。
- Aさん(3年生):渡邉先生の授業はPowerPointの大事な部分が目的別の色で区別して説明されているので分かりやすく、文字を隠しているラベルを剥がして回答を見せてくれるので動きもあり、ラベルの下に何が書かれているのか自分でも考える時間が少しあるので、飽きずにどんどん頭に入ってきます。最後まで授業に集中できるので、90分の授業があっという間に過ぎる気がします。PowerPointが文字ばかりで、グラフや表の多い授業では、どこに注目すれば良いかわからず、飽きてしまうことがありましたが、この授業を受けて勉強が楽しくなりました。
- Bさん(2年生):駅弁があると実際に訪れなくてもその場所の魅力を知ることができる、またその場所に訪れたいと思えるような凄いものだと思った。その場所がどんなに魅力的な場所であっても訪れる人がいなければその魅力を広めることはできない。しかしその地域が持っている魅力を詰め込んだ駅弁があれば、その地域に行かなくても良さを知ることができるし、実際に訪れたいと考える人も増えると思った。