~コロナ禍での小児看護学実習~

新型コロナウイルス感染症が拡大する中、9月より小児看護学実習が始まりました。

小児看護学実習は、3年次後期から4年次前期に履修する看護学科の必修科目です。学生は1グループ5~6名で1年次から3年次前期までに学習した知識、技術を基に臨地で看護を実践します。

しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により、病院での実習内容が制限され、入院しているお子さんとその家族への看護を実践することができなくなりました。そこで、幼児期の気管支喘息の動画を模擬事例として用いて、成長・発達、個別性を踏まえた子どもと家族への看護を実践できるよう、実習計画を修正しました。

バイタルサイン測定などの実技は、学内で実際に受け持ちをしているのと同様に演習を行い、学生が個々で実施計画を立案したうえでモデル人形を用いて実践しました。

  • 学内演習:幼児へのバイタルサイン測定
    学内演習:幼児へのバイタルサイン測定

また、退院日を演習に組み込み、子どもと家族へ退院指導を実施しました。例えば、薬が嫌いな子どもに対して、自宅でも経口薬の服用を継続できるように、子どもの認知発達段階を考慮した支援方法を考えたり、育児と仕事で多忙な母親が、効率良くハウスダストを少なくできるような家庭での清掃方法を提案したり、それぞれの学生がパンフレットを作成する等、工夫した指導を計画することができました。そして、指導役、母親役、子ども役と役割を決めて実際に実施しました。

  • ハウスダストを減らすための環境整備指導
    ハウスダストを減らすための環境整備指導
  • 薬が嫌いな子どもへの服薬指導
    薬が嫌いな子どもへの服薬指導

グループ内で発表し、お互いに良かった点、さらに良い指導とするための提案をフィードバックしました。他のメンバーの指導を見て、自身の計画に足りなかった部分を見つけるなど、学生間で学び合うことができていました。

新型コロナウイルス感染症の収束は見通せませんが、学生の学びを止めず、実習目標が達成されるよう支援していきたいと思っています。

文責:弓気田美香

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