台湾の看護系大学「長庚科技大学」を視察してきました ～台湾視察②～
2020/01/23
10/23～27まで台湾の台北国際コンベンションセンター(TICC)で開催された、第11回国際老年学・老年医学アジア/オセアニア地域会議2019に参加しました。会議開催期間中の25日に、桃園市亀山区にある看護系大学の長庚科技大學護理系(Chang Gung University of Science and Technology Department of Nursing)を視察しました。この施設は、台湾の大企業集団「台湾プラスチックグループ (台塑集團)」のCEOが、「長庚養生村」とともに社会貢献のため設立したものです。
大学敷地内に学生寮が完備され、勉強に集中できる環境が整っていました。教室はコの字型に机が配置されており、隣の模擬病棟が映し出されたモニターを見ながら、演習がおこなわれます。
模擬病棟とこの教室が一体になっています
「内外科護理模擬情境病房
(内科外科看護模擬病棟)」
※台湾では看護を「護理」といいます
老年看護模擬病棟では、本学と同じようなベッド、台所、洗面所、浴槽が再現されていました。また、マンションのベランダも再現されていたのが特徴的でした。ほかにも、産科・小児科模擬病棟、集中治療室模擬病棟もあり、充実した医療機器が備えられていました。
老年看護模擬病棟(洗面所・風呂)
老年看護模擬病棟(寝室)
特に目を引いたのが、VR (Virtual Reality)を使用した看護演習です。ゴーグル（HMD：Head-Mount Display）を装着することで、実際の病棟にいる体験ができます。
「護理流程」は日本語で「看護過程」と訳します
本学でも実施予定のOSCE(Objective Structured Clinical Examination；客観的臨床能力試験）は、長庚科技大学でも実施されています。12部屋の実習室があり、各部屋2台と途中の廊下なども含めて計32台のカメラが、試験中の学生の動きを教員が観察しています。
試験官室
ここから学生に指示を出します
モニター画面
(1～32画面まで好きなサイズに選べます)
今回、初めての海外の看護系大学の視察を行ないました。長庚科技大学の授業は全て英語で行われているため、留学生も多いとの事でした。本学との交流も望まれていたため、将来的には交換留学など実現できたらと思い帰国の途に就きました。
最後に、これはトイレの表示です。
日本より切迫感がありますね
(看護学科 松戸典文)
