初開講!「救急看護学」

看護学部では、今年度初めて、4年生の選択科目として「救急看護学」を開講しました。

救急医療とは、病気や怪我あるいは災害などで、突然身体に疾患や損傷を受けた人々を対象に行われる医療です。学生たちは、このような緊張感のある場面で必要な看護について、講義、演習、グループワークという多様な方法で学びを深めました。今回はその一部をご紹介します!

講義では、現在、救急医療の現場で実際に活動されている看護師2名を講師としてお招きし、ドクターヘリや救急外来での看護の実際についてお話しいただきました。ドクターヘリに同乗して看護を行うフライトナースの活動では、限られた資源の中で医師や救急隊との連携して行う救護活動の様子から、看護師が医療チームの調整役であることを学びました。
救急外来では、少ない情報から患者の状態を推論することの重要性や、急であるからこそ起こる倫理的な問題について学びました。講義中、病院で実際にあった事例から「患者の身体に何が起きているか?」を考える場面では、学生たちはこれまでの知識や経験をフル活用して真剣にディスカッションしていました。

  • フライトナースの魅力の紹介(講師提供スライド)
    フライトナースの魅力の紹介(講師提供スライド)
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  • 授業内でディスカッションした事例(講師提供スライド)
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  • フライトナースの魅力の紹介(講師提供スライド)
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  • 授業内でディスカッションした事例(講師提供スライド)
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演習では、不安定型骨盤骨折を想定して、2枚のシーツを使用して行う簡易止血法(シーツラッピング)と、骨盤を動かさないようにしながら背中を観察する方法(フラットリフト)を実践しました。また、院内での急変場面に遭遇した場合どのように対応すべきか、提示事例についてグループでディスカッションを行った後に、シミュレータを使用し、実際に観察や救命処置にチャレンジしました。

  • シーツラッピングによる簡易止血法
    シーツラッピングによる簡易止血法
  • 協力してフラットリフト・背面観察
    協力してフラットリフト・背面観察

実際、学生たちからは、「リーダーの人をはじめとする声掛けが患者の安心につながる」「外傷患者の搬送には正確な技術とチームの連携が不可欠であることが学べた」「ボディメカニクスの重要性が改めて分かった」などの意見が聞かれました。

グループワークでは、救急場面で出会いやすい「外傷」「熱傷」「中毒」「急性腹症」のテーマについて、定義・状態・症状・必要な処置と看護・起こりやすい倫理的問題について調べ、発表しました。さすがは4年生! 病態や応急処置の方法など、活発に質疑応答を行い、学びを深めていました。

  • 見やすく工夫されていた発表スライド
    見やすく工夫されていた発表スライド

救急看護はすべての看護師が実践するものの、専門的な知識と技術が必要な分野です。少しでも興味がある方、将来、救急看護の分野での活躍を希望している方は、ぜひ本学で「救急看護」を学んでみませんか。

文責:飯塚麻紀、野村美紀、吉野靖代

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