基礎ゼミⅡで合同授業を開催しました
2020/01/15
基礎ゼミⅡは看護学部1年生の必修科目です。この科目は、大学での学びを充実させるための技術と姿勢を学ぶことを目的としており、学生5~6名に担当教員2名体制という少人数のグループで、テキストの精読やディスカッションなどを行い、学生が主体的に学んでいます。今回は、2つのグループが同じテキスト(玉置妙憂著:死にゆく人の心に寄り添う 医療と宗教の間のケア, 光文社新書発行)を選択しました。御存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、著者の玉置氏は看護師で、夫を自宅で看取った後に出家し、修行を積み僧侶になりました。学生は、死に向かう自然なプロセスや、妻であり看護師でもある著者の思いを知ることに関心を持ちました。
両グループがテキストをほぼ読み終えた2019年12月5日(木)に、看護学部の基礎ゼミでは初となる合同授業を開催しました。授業のテーマは、“テキストを読み終えて学び、気づき、興味・関心のあることについて、KJ法を用いて整理し、意見交換を行う”でした。KJ法は、あらゆる雑多な概念を論理的にまとめて図式化する手法の一つとされています。まず、学生は各自キーワードを10個ずつ、カードに記入しました。次に、キーワードの同じものや関係しそうなカードをまとめ、タイトルをつけて並べ替えました。
さらに、関係性を考慮し論理的にまとめるため、ディスカッションを続けます。そして最後に、グループ発表と意見交換により、学びを共有しました。
授業を終えた学生からは、次のような感想が寄せられました。
- 「自分のグループで考えている方向とは、違う考えも出てきた」
- 「一人ひとりが異なる考えを持ち、異なる感性を持っていることを知った」
- 「どちらのグループにも共通する内容が多く含まれていたが、分類は異なっていた。捉え方の違いを感じ学ぶことができた」
- 「自分とは異なる視点や考え方を知ることができ、自分の視野を広げることができた」
今回の合同授業では、他者の意見を聞き、自分とは違う考えがあることに気づく機会となったという学びが多くあげられました。今後も、このような方法を活用し、自ら積極的に自身の視野を広げることができるよう、学生と教員が一丸となって学んでいきたいと思います。
(看護学科 武澤千尋)