2019年度夏季国内インターンシップ ~実務を通じた進路選択へのアプローチ~
2019/10/24
2019年度の夏季インターンシップは、国際文化学科では「国内インターンシップ実習」、観光文化学類では「インターンシップ実習」という科目として実施されました。カテゴリーは「旅行業実務」、「ホテル業実務」、「ホスピタリティ実務」の3つで、旅行会社、ホテル、ブライダル会社、証券会社、広告・出版関連企業などに実習をお引き受けいただき、さまざまな業種の職業体験を行うことができました。※
参加学生数は21名で、「旅行業実務」ではH.I.S.、JTB、京王観光で、「ホテル業実務」では帝国ホテル、ホテルモリノ新百合丘、hotel MONday 豊洲で、「ホスピタリティ実務」ではブライダルプロデュース、ハウステンボス、野村證券、ブルズアイコミュニケーションズでそれぞれ実習をさせていただきました。
学生たちは事前に「企業文化研究」や「ホスピタリティ概論」などの講義を受講して各業務の基礎を学び、その後、面接による選考を経て、マナーセミナーで社会人としての基本を身につけてからインターンシップ実習に参加しました。
実習先によって時期と期間は異なりますが、8月上旬から9月上旬にかけて、全員が貴重な体験をすることができました。参加学生からは、「ホテルやテーマパークなどのなじみの施設であっても働くとなるとまったく異なっていた」、「さまざまな人や業務に接して、視野を広げることができた」などの声が数多く聞かれました。実習後半に担当教員が挨拶を兼ねて巡回訪問をしたときには、インターンシップ先の方々とも親しみ、仕事にも大分慣れてきた様子でした。実際に社会へ出たとき経験する業務に触れて、仕事は厳しいものであることを実感することができ、学生たちにとって得難い体験となりました。
実習生の声
- 入場チケットの確認など、今までは簡単な仕事だと思っていましたが、実際にはさまざまな入場券があり、不正を防ぐために1枚1枚丁寧に確認していることなど、新たな発見がありました。現場で働いていると、お客様に喜んでいただくには柔軟性や注意力が大切であることが分かりました。ゲートやアトラクションなど外部の仕事と、イベント企画や商品開発など内部の仕事の両方を体験しましたが、どちらも大変でした。しかしみんなが「お客様が喜ぶこと」を共通の目的としてもち、やりがいを感じながら働いていることも学ぶことができ、とても良い経験でした。(Aさん ハウステンボスで実習)
- 今回のインターンシップで学んだことは2つあります。1つはコミュニケーションが何よりも大切だということです。披露宴会場でお客様の要望を聞いてドリンクを出す際も、各担当に依頼する必要があります。仕事は一人で行うものではなく、情報を共有してスタッフ全員で行うものなので、コミュニケーションが大切なことを実感しました。2つめは自主的に動くということです。披露宴の準備に何が必要なのか、指示される前に自分で考えて行動することが重要だということにも気づくことができました。(Bさん ブライダルプロデュースで実習)
- 旅行会社の仕事は旅行に関することだけではなく、企業のために会議の場所を押さえて準備したり、東京都の取り組みに参加したり、旅行業以外にも多くのことに取り組んでいることが分かりました。今回の法人営業での実習では、修学旅行や留学の手配などの業務を体験しました。アレルギーや持病の情報などをリストにしてホテルに提出することなど、一つ間違えば命に関わることもあり、とても重要で責任のある仕事だと思いました。羽田空港での斡旋業務も行いましたが、留学に向かう学生さんを親御さんが見送る姿はとても素敵で、記憶に残る光景でした。 (Cさん JTBで実習)
- 今回私が学んだことは、仕事に対する責任感です。業務をこなすのは一人ひとりだとしても、チームで働いていることを忘れてはならないと感じました。たった一人の行動で、もうお客様が来てくれないかもしれないということもあり、一人ひとりがホテルの看板を背負って仕事をしているということを意識しなければならないと思いました。初めてのことばかりで、目が回るような毎日でしたが、周りの方にサポートしていただき、最後までやりとげることができました。最後に「センスがあるよ。センスは努力で身に付くものではないからすごいよ」とお褒めの言葉をいただけて、とても嬉しく思いました。(Dさん ホテルモリノ新百合丘で実習)
実習先担当者の評価
- 一つひとつ丁寧に正確に業務に努めていたと感じます。お客様との信頼関係を築くためにもとても大事なことなので忘れないでほしいです。スタッフやお客様とコミュニケーションをもっともっととって話すこと、聞くことができれば、より成長していくと思いますのでがんばってください! (E氏 ホテル実務の実習担当者)
- インターンを終えるころに○○さんの自然な笑顔を見ることができました。業務内容を覚えることはもちろん大切なことですが、お客様の前で楽しく笑顔でいることがこの結婚式場で大切なことだと思います。○○さんの素直さ、謙虚さは○○さん自身の強みです。謙虚と遠慮はまったく違います。こうしたらもっと接客が良くなると思ったら、遠慮せずにどんどん発言していきましょう。(F氏 ブライダル会社の実習担当者)
- ○○さんは残業時間にノートを開いて常に学習していらしたので、実習に意欲的でした。また、レクチャーを行った担当者全員から、意欲的に取り組んでいて教え甲斐があったとの報告が挙がっておりますので、その姿勢は素晴らしいと感じました。一般企業はだいたい8~9時間が就労時間ですので、一日の1/3の時間を業務に従事しなくてはなりません。そこに身支度や通勤時間、睡眠などどうしても必要な時間を入れると、自由時間はほんの数時間ですので、いかに仕事の時間が占める割合が大きいかがわかります。業務内容、人間関係、労働条件など、何を重要視して仕事を選ぶかは人によって異なりますが、1日のうち多くの時間を費やす仕事を少しでも自分によって“いいこと”にするために、入社前も入社後も努力してほしいと思います。 (G氏 広告会社の実習担当者)
- ※ このレポートでは、国際文化学科・観光文化コースのカリキュラムに基づいたインターンシップの様子をお伝えしています。これらのプログラムは、平成30年度に新設された観光文化学類にも引き継がれています。観光文化学類での学びの参考にしてください。