東京都学生卒業設計コンクール2022に出展しました

2022年3月卒業 佐藤羽那さん(建設会社 勤務)

2022年5月14日(土)に開催された「第31回東京都学生卒業設計コンクール2022」に、2022年3月に卒業した佐藤羽那さんが、本学の代表として卒業制作「木密地域で集い、生き抜く」を出展しました。今年度も公開審査はYouTubeでライブ配信されました。4月から地元・山形での社会人生活をスタートした佐藤さんに、卒業制作のこと、卒業設計コンクールへの出展のこと、そして仕事のことなどについてインタビューしました。

  1. ※ 「東京都学生卒業設計コンクール」は、日本建築家協会(JIA)関東甲信越支部が東京都の大学・専門学校建築学科から優秀作品を募集し、その中から「JIA全国卒業設計コンクール」への推薦作品を選定するコンクールです。
  • 卒業制作「木密地域で集い、生き抜く」
    卒業制作「木密地域で集い、生き抜く」
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卒業制作「木密地域で集い、生き抜く」はどんなコンセプトですか?

10年前に体験した東日本大震災を風化させないための卒業制作を意識しました。敷地は杉並区ですが、教訓として得た「地域コミュニティ」を生かした共助による減災プロセスを提案します。
既存の住宅はそのままに、塀の向きを変える、窓枠に厚みをつける、駐車スペースの活用という比較的小さな操作をかたちにしていきました。ただ作って終わりではなく、そのあとの住民の動きにどのようなものが予想されるのか、「日常」の積み重ねが「災害時」に役立つような仕組みを考えました。地域住民が主体となってそのまちに生き続け、残り続けるようなまちづくりの一つの要素となればと思います。

  • 今年は会場に模型を展示できました
    今年は会場に模型を展示できました
  • 塀、窓枠、駐車スペースから共助を生み出すしかけを提案しています
    塀、窓枠、駐車スペースから共助を生み出すしかけを提案しています

JIA卒業設計コンクールへの出展をとおして感じたことは?

学内の先生方以外にも見ていただけたことは貴重な経験だったと思います。短い時間の中でプレゼンする難しさを感じると共に、今までにない講評やアドバイスをいただけたことで考え方の幅が広がりました。また、「伝え方」の工夫がまだまだ必要だと感じました。模型で、図面で、言葉で……これは今後の社会人生活でも考えていかなければいけない課題だと思います。

卒業制作を振り返って、楽しかったことや苦労したこと、頑張ったことは?

最初のテーマ設定、敷地選定に苦労しました。毎週エスキスをする度に内容が変わっていき、実際にこれでいこうと最終決定したのは11月後半〜12月だったと思います。住生活館でスタジオの仲間や周りで作業を進める友人たちと励まし合いながら過ごしていたあの時間が、苦しくも楽しい時間でしたし最後まで頑張れた1番の要因です。

  • 住生活館が卒業制作の作業場でした
    住生活館が卒業制作の作業場でした
  • 仲間と一緒に頑張れました
    仲間と一緒に頑張れました

佐藤さんは地元・山形の建設会社に就職しました。新たな環境での社会人生活はどうですか?

新たな環境とは言えど、地元・山形での生活は安心感があります。毎日があっという間で、気づけばもうすぐ2ヶ月の研修期間も終わろうとしています。慣れないことばかりですが、同期と切磋琢磨しながら頑張っています。まずは、二級建築士の取得が直近の目標です。

最後に、後輩へメッセージをお願いします。

卒業制作では、学生のうちにしかできない自由な設計を楽しんでほしいです。そして、たくさん遊んで、たくさん学んでください。大学時代の友人は仕事を始めてからも大切な存在になります。いいご縁が続きますよう、また皆さんのご活躍を願っております。

東京都学生卒業設計コンクール2022
※ 応募作品はこちらから閲覧できます

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