第44回学生設計優秀作品展(WEBレモン展)に出展しています

2021年3月卒業 岩谷美咲さん(住宅リフォーム会社 勤務)

「第44回学生設計優秀作品展 -建築・都市・環境-(レモン展)」に、2021年3月に卒業した岩谷美咲さんが、本学の代表として卒業制作「まちの傘」を出展しています。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により今年度もWEB展示となり、2021年9月から2022年5月まで作品が公開されています。コロナ禍での難しい環境のなかで卒業制作に取り組み、そして社会生活をスタートした岩谷さんに、卒業制作のこと、レモン展のこと、そして仕事のことなどについてインタビューしました。

  1. ※ 「レモン展」は、1978年からレモン画翠が主催する、大学・専門学校建築科の卒業設計から優秀作品を展示する卒業設計作品展です。
  • 卒業制作「まちの傘」 画像クリックでPDFを表示(10.8MB)
    卒業制作「まちの傘」
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岩谷さんは住宅リフォーム会社に就職されました。今はどんな仕事をしていますか?

私は技術職で入社し、工務課に配属されました。現在は主に図面作成などの設計業務を担当しています。
メインは設計業務ですが、工事に必要な部材発注をしたり、現場に出て足場に登ったり、さまざまな業務に携わりながら日々学んでいます。

コロナ禍での入社となりましたが、どのような社会人生活のスタートになりましたか?

入社式から研修まで、ほとんどリモートでの開催だったため、同期とも直接会う機会が少なく、初めは戸惑いやもどかしさを感じていました。しかし、入社して半年以上経った現在は、入社1年目でもリモートワーク等を活用しながら柔軟に働くことができる職場環境の良さを感じています。

社会人1年目で「二級建築士」試験に合格! おめでとうございます。仕事と試験勉強の両立はどのように工夫しましたか?

職場の上司や先輩方に協力していただきながら、勉強時間を確保していました。そして自分自身に対しても、「周りの人たちが協力してくれているのだから、絶対に今年合格する!」という思いで勉強していました。平日は仕事をして帰宅したら勉強、休日は資格学校で勉強、という日々はとても大変でしたが、合格者リストに自分の受験番号を見つけたときはその大変さも忘れてしまえるくらいうれしかったです。

卒業制作「まちの傘」のコンセプトは?

どんな日でも差せば“居場所”となる傘のように、子どもたちや地域の人々のつながりが生まれる居場所をつくりたいと思い「まちの傘」を制作しました。また自身の学童でのアルバイト経験から、過度に守られた環境下で過ごす子どもたちが多く、のびのびと過ごせる子どもたちの“居場所”は少ないと感じていました。そのため、子どもたちがさまざまな体験をしながらのびのびと過ごせるよう、より地域に開けた学童と地域の人々にとっても交流の場となる施設を計画しました。

5つの機能を持った傘(建物)を中心とし、傘と傘の間に変化をもたせ、さまざまなつながりや居場所が生まれる空間となっています。

  • 傘の下に心地よい居場所がつくられています
    傘の下に心地よい居場所がつくられています
  • 人と人との距離感から丁寧に空間設計しています
    人と人との距離感から丁寧に空間設計しています

卒業制作を振り返って、楽しかったことや苦労したこと、頑張ったことは?

卒業制作の中で楽しかったことは、同じ空間で同級生たちと励まし合いながら作業できたことです。今まで当たり前のように大学内で取り組んでいた作業も、コロナの影響で秋頃まではほとんど自宅で取り組んでいたため、ただひたすら1人で進めなければいけない状況にとても苦労しました。しかし、秋頃から大学内で作業できるようになり、それぞれ頑張っている姿に刺激を受け、互いに励まし合いながら作業できたのは本当にうれしく、楽しかったです。直接会って、顔を見て話すことができるのは当たり前ではないと感じた1年でした。

作品については、特に模型制作にこだわりを持って取り組みました。自分のイメージする空間をどういった模型材料で表現するかに悩み、何度も作り直したり、さまざまな材料を使ってみたり、試行錯誤しながら制作しました。最終的にはイメージしていた模型をつくりあげることができたので、頑張って良かったと感じています。

  • 会って話して励まし合えることが力の源です
    会って話して励まし合えることが力の源です

今年もレモン展はWEB開催となりました。出展をとおして感じたことは?

直接作品を見ていただくことや、他大学生の作品を直接見ることができなかったのは心残りですが、4年間の集大成の作品を出展させていただき、本当に貴重な経験となりました。また、作品集やWEB展示では他大学生のさまざまなアイデアに触れることができ、とても刺激を受けました。

最後に、後輩へメッセージをお願いします。

私にとって4年間の大学生生活は、すてきな方々に恵まれ、好きなことや興味のあることに全力を注ぐことができたかけがえのない時間でした。そして、そういった時間や思い出が、社会人として頑張る糧になっています。「大学生は人生の夏休み!」と言われるほど、さまざまなことに挑戦できる時期だと思います。コロナ禍でなかなか思うようにいかないこともあるかと思いますが、ぜひぜひ積極的に行動して、思う存分大学生生活を楽しんでください!

  • 3年生では「コマジョクリエ」にも力を注ぎました
    3年生では「コマジョクリエ」にも力を注ぎました
  • 自分の提案が実際に完成する喜びも経験しました
    自分の提案が実際に完成する喜びも経験しました

第44 回 学生設計優秀作品展 -建築・都市・環境-(レモン展)
※ WEB展示期間:2021年9月20日~2022年5月31日予定

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