日本文化の学び寸描 ― 「お祭り」をテーマとする論文集完成 ―

日本文化専攻の2年生全員で作成した論文集『祭りから考える日本の文化』が完成しました。この論文集は、2年生の必修科目「日本の文化と歴史Ⅱ」の学びの集大成です。
学生一人ひとりが論文の構成や関連資料の分析を行い、時には夜遅くまで論文執筆に没頭する学生もいました。

一人の脱落者もなく、34本の論文を一冊にまとめることができました。
取り上げられた地域は、東京、埼玉、神奈川、千葉、茨城、群馬等の関東地方が中心となりますが、福井、京都、北海道といった地域のお祭りもあります。

  • 論文集の表紙
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  • 論文集の目次
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授業では、この論文集をもとに、日本文化の特徴を考えてみました。学生から寄せられたコメントの一つを紹介してみましょう。

論文集『祭りから考える日本の文化』を読んで、良いものは貪欲に「取り入れる」ことが、日本文化の特徴であると私は考えました。長い伝統のある祭りから近年に始まったばかりの祭りまで、日本には数多くの祭りがありますが、それらは共通して変化しながら継承されていると思います。

例えば、埼玉県川越市の川越まつりでは、江戸文化の影響を強く受けて山車を取り入れ、それを川越独自に発展させて今の形になっていることを知りました。東京都立川市の諏訪神社で行われる例大祭でも、当初の神事に加わる形で、近代以降に町内会の神輿が取り入れられています。また、神奈川県川崎市の川崎山王祭をはじめ、祭りの存続のために日程を休日等に変更するといった工夫も多くの祭りでみられました。つまり、本来の形式に固執せず、柔軟に変化を取り入れながら継承されているのが日本の祭りではないでしょうか。

そもそも日本文化とは、中国をはじめとする他国の影響を強く受けた文化です。思想や政治、技術など幅広い分野において、日本は他国の良いものを貪欲に取り入れ、さらに独自の文化を融合させることによって、今につながる日本の文化が形成されてきました。日本各地の祭りでさまざまな新しい取り組みや変更がなされている点にも、良いものは貪欲に「取り入れる」という日本文化の特徴が現れているのではないでしょうか。

(I・Nさん)

これは一例ですが、他の学生のコメントでも、「お祭り」をキーワードにして、学生のオリジナルの日本文化論がまとめられていました。このように、日本文化専攻の学びは、「お祭り」等を調べるだけでなく、それを素材に日本文化について考えることを目標としています。

下川 雅弘

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