物語を生きる ―時を超えた ざしきわらしからのメッセージ―
2025/05/29
国際日本学科 木内英実
今から115年前の1910年、柳田国男が岩手県遠野地方に伝わる昔話をあつめ出版した『遠野物語』を、みなさんは知っていますか? そこには、ざしきわらしや河童、雪女などの妖怪も多く登場します。
かねてより、ざしきわらしに会いたいと希望し、2025年3月に岩手県に出かけました。その家を守ると言い残して6歳で亡くなり、ざしきわらしとなった亀麿 君が出現するという旅館に泊まりました。亀麿君がまつられているお社をお参りしたら、亀麿君が現れる宿の一室の床の間に6歳児が好みそうなお菓子や玩具をお供えします。ちなみに私はグミや風船をお供えし、休みました。
翌朝目覚める直前に、不思議なすずやかな声を聞きました。私たちは昔話(物語)を生きているのだと実感した出来事です。時を超えた、すずやかな声が語った内容が何であったかは、秘密です。
柳田国男『遠野物語』は短編のお話で構成されています。不思議な世界に興味のある方の読書に、おすすめの1冊です。
亀麿君に供えられたお菓子や玩具