看護学統合実習ー成人看護学(慢性期)ー
2025/09/08
看護学統合実習は、4年生がこれまでの学びを統合する実習であり、本学指定のユニフォームを着て実習する最後の実習でもあります。学生は、自分の興味のあるテーマを選び、3週間にわたってじっくりと取り組みます。
今回は、成人看護学の慢性期を選んだ学生の実習をご紹介します。
今年度、成人看護学(慢性期)を選択した学生は8名でした。臨地実習前に行う1週間の学内実習では、①自己のテーマを明確にする、②そのテーマでの看護実践を行うためには、どのような知識・技術が必要なのかを考える、③必要な知識・技術について調べ、発表し、修正したものを実習で活用できるようにまとめる、といった順序で取り組むことによって、それぞれ選んだテーマの看護実践ができるように準備しました。その作業は、同じ病棟で実習する「学生チーム」の中で、意見交換を繰り返し行うことによって、目指す看護に向けた準備ができていたと思います。
臨地となる病院実習は、総合病院の循環器病棟と、消化器を中心とした内科系病棟の2つの病棟で行いました。実習病棟では、指導看護師に、学生それぞれのテーマでの看護実践が可能な患者さんを選んでいただきました。学生のテーマは、セルフマネジメントへのケアやスピリチュアルケア、家族ケアに関することなどさまざまでしたが、準備をしてきた知識や技術をもとに、患者さん「その人」にあった看護について指導を受けながら実践することかできました。
この実習では、看護部の教育担当の方や、専門的な知識を持った認定看護師さんからお話を聞いたり、緩和ケアの病棟や外来を見学したりするなど、病棟以外の場所でも貴重な体験をすることができました。これらは、受け持ち患者さんの看護について深めることができただけでなく、将来自分がどんな看護師になりたいのか、具体的に思い描くことにもつながりました。
実習最終日は、テーマに沿って実習したことに対する成果の発表を行いました。臨床指導者の皆さまにはオンラインで参加いただき、報告会の最後は、学生一人ひとりに心温まるコメントをいただきました。
実習を通じて、個々が目指す看護師像について、より明確にすることが可能になったと思います。4年生は実習が終わっても、研究計画書発表会や国家試験対策などいくつかのイベントが控えています。残り少ない学生生活を楽しみながら、さらに理想の自分を目指して研鑽してもらえることを祈っています。
洗濯しても落ちなくなったボールペンのシミや小じわも
実習で頑張った証拠です!
事前学習はたくさんありました!
図書館を利用してじっくり調べ、まとめました。
最終日の発表会の準備から運営は学生が行いました。
意見交換により、学びを深めることができました。
文責:長嶋 祐子