成人看護学方法論Ⅰ 技術演習を行いました
2025/11/26
2年生後期に開講される成人看護学方法論Ⅰでは、手術を受ける患者の看護について学びます。授業では手術を受ける患者の看護に必要な知識を学び、事例患者をもとにどのような看護を展開するのかを考えます。今回の演習では、手術を受ける患者の看護に必要な技術として、シリンジポンプ・輸液ポンプの管理、ドレーン管理、術後患者の観察をテーマに、実際の臨床場面を想定した演習を行いました。
シリンジポンプ・輸液ポンプは、患者に輸液や薬剤を正確に投与する際に使用される医療機器です。演習では、操作方法や注意点、アラーム対応などを確認し、点滴ルートのセッティングや流量設定、アラーム対応などを実施しました。初めて触れる本物の医療機器に少し緊張しながらも、実際に触れてみることで、操作や注意点について理解を深めていました。「もし患者さんに本当に接続されていたら」と臨床場面を想像しながら、自身で操作することの責任の重さも感じられたと思います。
輸液ポンプの操作場面
シリンジポンプの操作場面
ドレーンとは、手術後に体内に溜まった血液や体液を体外に排出する管のことです。今回は実物に触れながら、ドレーンの種類や原理を理解し、留置中の観察ポイントや固定方法について学びました。自分でやってみることで、固定の難しさや確実な管理の重要性に気づくことができたようです。
使用したドレーン類
ドレーン固定の場面
術後患者の観察では、教員による実演を通して、手術を終えた患者はどのような状況なのか、看護師はどのような声掛けをして、どのような観察をしているのかを学びました。学生たちはモニターやドレーンの情報から患者の状態をアセスメントする看護師の姿を見て、臨床のイメージを膨らませていました。患者の全身状態を的確に把握することがいかに重要かを実感できたようです。
教員の術後観察実演を見学している様子
学生からは、「実際に操作することで理解が深まった」「アラーム音に慌てず対応できるようになりたい」「観察項目の意味がより明確になった」などの感想が寄せられ、演習を通じて技術だけでなく、患者の全体像を捉える臨床思考力の重要性を実感していました。
授業で学んだ知識一つひとつを確実に積み重ね、つなげていけるように、教員一同サポートしていきたいと思います。今後は実習や臨床現場で今回の学びを生かし、患者の安全と安心を支える専門職として成長していくことが期待されます。
文責：吉野 靖代
