リハビリテーション看護論 授業紹介

選択科目「リハビリテーション看護論」は、3年生選択科目として今年度4月に開講しました。本科目では、リハビリテーションの看護を取り巻く課題に気づき、解決できる能力を育むために、グループワークを中心に、講義、技術演習、発表などさまざまな授業形態で展開しています。本科目での学びは、3年生後期から開始される領域別実習のためだけでなく、看護師になったときにも看護に対する思考や実践を豊かにしてくれるものになると考えています。

今回は、技術演習についてご紹介します。
技術演習のテーマは「患者さんの回復を支える」「自分を守る」「多職種連携について考える」です。特別講師として、横浜市にある社会福祉法人 恩賜財団 済生会若草病院 理学療法士の木下謙介先生と高木裕子先生にご担当いただきました。

「患者さんの回復を助ける」技術として、ベッドから車いす、車いすからベッドへの移乗動作について、患者さん、看護師それぞれの身体の動かし方や、下肢の位置取りなど動作の仕組みを確認しました。身体の動かし方を学ぶことは「自分を守る」ことにつながります。実施は患者さん役、看護師役を交換をしながら体験しました。最終的には患者さん、看護師ともに負担の少ない移乗介助方法を習得することができました。

続いて、杖や歩行器を使用した患者さんの介助方法をご教授いただきました。歩行介助するときに重要なのは、患者さんを支えるための「手と身体の位置」であり、患者さんがバランスを崩した際、支えるためには「手掌の柔らかさ」が重要であること、さらに「手掌を柔らかくする方法」についてもご指導いただきました。

「多職種連携について考える」では、木下先生ご自身の臨床経験から、日々感じている多職種連携で重要なことについてご教授いただきました。木下先生の講義を受け、さまざまな専門職の中で意見の対立は起こりうること、それでも患者さんのために一緒に考えることが大切だということを学生も感じたと思います。

わずか2コマの技術演習でしたが、実り多い時間だったのではないでしょうか。
本科目も残りあと1回になりました。最後の授業は、リハビリテーションが必要な患者さんの看護について、今までの調査やディスカッションしたことを整理して発表する予定です。多くの学びが得られるような発表会になることを期待しています。

文責:長嶋祐子

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