田中弥生研究室の卒業研究(日清オイリオとの共同研究)
2015/06/15
臨床栄養学を担当する田中弥生先生の卒業研究では、種々の企業との共同研究を行っています。その中の一つを紹介します。卒業研究のタイトルは、「中鎖脂肪酸を利用した高齢者向けレシピの開発」です。
中鎖脂肪酸(MCT, Medium-chain triglyceride)は、以前より消化器系の手術後の患者への栄養補給や、高齢者の低栄養状態の改善などの目的で利用されてきました。また最近では、中鎖脂肪酸が脳の栄養不足を改善し、アルツハイマー病の予防や治療にも効果があるという可能性も示されています。
田中研究室の卒業研究生4人は、日清オイリオグループ株式会社の商品であるMCTオイルやMCTパウダー、エキストラバージンココナッツオイルを使用して、手軽に中鎖脂肪酸を摂取できる高齢者向けのレシピを開発してきました。ポイントは、在宅療養をしている高齢者や高齢者福祉施設における給食でも簡単に利用できるレシピにすることです。
2015年6月8日(月)には、開発したレシピにしたがって実際の調理を行いました。完成した料理はフードコーディネーターの監修の下でプロのカメラマンに撮影していただきました。出来上がった写真はレシピとともに、日清オイリオ社のホームページである「中鎖脂肪酸サロン」の「サロン’s キッチン」に掲載していただく予定です。今後の研究の進展にご期待ください。
卒業研究生のコメント
- 朝から夕方まで調理作業と写真撮影を繰り返して大変でしたが、自分たちの開発したメニューがホームページに掲載されるので、やりがいを感じました。
- メニュー開発は何度も試行錯誤して難しかったですが、この経験は将来の管理栄養士業務に役立つと思います。
- フードコーディネーターやカメラマンの方々の、細部へのこだわりやプロとしての仕事の完成度の高さが印象に残りました。とても良い体験でした。
- 自分たちの考案したメニューが高齢者の方々の健康維持に役立つと思うと、とてもうれしいです。