H.I.S.寄付講座「観光文化入門Ⅱ」授業レポート~「女性のキャリアデザイン」Part3~
2020/01/31
入門科目「観光文化入門Ⅱ」は、H.I.S.の協力で観光ホスピタリティ産業の様々な分野で活躍する女性を講師にお迎えして講義を行っています。毎回各界の著名なゲストが来てくださるということで、学生からの評価が高い授業となっています。この授業は、観光ホスピタリティ産業に対する理解を深め、その仕事内容はもちろん、女性目線の多様な働き方・生き方について学ぶことを目的としています。全15回のうち、今回は第11回から第13回の様子を紹介します。
第11回目は、「女性バス運転手協会」代表の中嶋美恵氏による「バスという重要なインフラとキャリアデザイン」でした。バスは多くの人々が利用する公共交通である一方で、バス業界においては人手不足が進み、ガイドのみならず運転手としても女性の活躍が進んでいることを紹介して頂きました。
第12回目は「美ら地球(ちゅらぼし)」取締役の山田慈芳氏による「イナカで世界とつながる働き方・暮らし方」でした。世界中を旅した経験から、地方にこそ日本の原風景があることを発見したことや、欧米人を中心に訪日外国人に人気のガイドツアー事業の起業について紹介して頂きました。
第13回目はJTB Next Creation代表取締役の水谷初子氏による「女性としてのキャリアデザイン」でした。旅行業の特徴、キャリアステップ、組織との向かい合い方、女性幹部としてのやりがいについてお話を頂いたほか、ジェンダーギャップ問題についても議論しました。
以下、履修学生の声を紹介します。
第11回「バスという重要なインフラとキャリアデザイン」
- 普段何気なく利用しているバスですが、その業界の裏側について知る良い機会になりました。人材不足や女性バス運転手を増やすための活動内容が一番印象に残りました。男性の職場というイメージがあったのですが女性が働きやすい環境にするために多くの配慮がなされていることが新しい発見でした。
第12回「イナカで世界とつながる働き方・暮らし方」
- ツアーによって旅人、住民、地元企業、若者へハッピーを届けるという言葉がとても印象に残った。地域を活性化させることで住民や地元企業のみならず、旅人や若者へも幸せを届けられるというのは凄いことだと思った。こういった考えが出来るのは、山田さんが旅好きで、世界中を旅した視点から物事を見ることができるのが大きいと思った。また、都会生活に憧れる人が多い中、都会生活へ違和感をもつ人も多いということを知った。地方で世界とつながる生き方という新しい選択肢を得ることができた。
第13回「女性としてのキャリアデザイン」
- 女性が働く社会について改めて考えさせられる授業だった。ジェンダーギャップ指数から、女性の活躍は注目されつつあるが、現実はまだ課題が多い。でも、ゲストスピーカーの方々は、女性であることを言い訳にせず、男女格差に囚われず活躍している。また、ツーリズム産業は、ほかの業種に比べて女性の活躍が進んでいる業界であることもわかった。自分も希望を捨てずに頑張りたいと思った。
第14回目はツーリズム産業の女性ゲスト4名によるパネルディスカッションを、第15回目には学生による発表会を実施しました。改めてレポートする予定です。ご期待ください。
(担当教員:鮫島卓)