H.I.S.寄付講座「観光文化入門Ⅱ」授業レポート~「女性のキャリアデザイン」Part2~
2019/12/12
入門科目「観光文化入門Ⅱ」は、H.I.S.の協力で観光ホスピタリティ産業の様々な分野で活躍する女性を講師にお迎えし、女性のキャリアデザインをテーマに講義を行っています。この授業は、観光ホスピタリティ産業に対する理解を深め、その仕事内容はもちろん、女性目線の多様な働き方・生き方について学ぶことを目的としています。全15回のうち、今回は第6回から第10回の様子を紹介します。
ブリティッシュエアウェイズ 井上さつき氏
第6回授業のスライド
元ANA 島影その恵氏
第7回授業の様子
第6回目は、ブリティッシュエアウェイズ旅客営業本部長の井上さつき氏による「外資系航空会社の働き方と多様性への対応」、第7回は元ANA客室乗務員訓練センター教官の島影その恵氏による「客室乗務員の働き方とホスピタリティ」、第8回は京王電鉄広報部の寳田優花氏による「鉄道会社の働き方と社会的役割」、第9回はベルトラ副社長の萬年良子氏による「オンライントラベルの働き方とキャリアデザイン」、第10回は元オリエンタルランド人材トレーナー(西武文理大学専任講師)の櫻井恵里子氏による「ディズニーリゾートの働き方とキャリアデザイン」の講義がそれぞれ行われました。
京王電鉄 寳田優花氏
第8回授業での質疑応答の様子
ベルトラ 萬年良子氏
第9回授業のスライド
元オリエンタルランド 櫻井恵里子氏
第10回授業の様子
講義の最後は、ゲストに予め描いていただいた「人生曲線」をもとに、トーク形式で進めていきます。人生は予定通りいかないこと、人生の節目に人との出会いやつながりがあること、その時の決断に過去の経験が影響していることなど共通点がある一方で、誰一人として同じ人生はないこともわかります。会社説明会では聞けないようなリアルな話が、学生の好奇心を刺激しているようです。以下、履修学生の声を紹介します。
外資系航空会社の働き方と多様性への対応
- ブリティッシュエアウェイズのダイバーシティの考え方が素晴らしいと思った。性別や学歴が影響する日本企業と比較して、グローバル企業はその人自身の行動や熱意で評価され、性別やLGBTQなどは全く関係ないということが最も印象的だった。また 「海外の文化や魅力は五感で感じるもの」という言葉を聞き、スマホやインターネットで立体的に写真を見ることのできる今日だからこそ、胸に刻むべき言葉であると思った。
客室乗務員の働き方とホスピタリティ
- AIなどテクノロジーが進化しても、人の心は変わらない。おもてなしは、目に見えない部分を繋いでいく仕事である」という言葉が魅力的だと思いました。クリエイティビティやホスピタリティといった心からのサービスは人間にしかできないことだと思いました。相手に良い印象を伝えるための笑顔と自分を美しく見せる所作も学び、すぐにでも活かしていきたいです。
鉄道会社の働き方と社会的役割
- 鉄道会社が、百貨店や不動産、ホテル、保育園など様々な事業も運営していることがわかりました。鉄道は社会的役割の大きいインフラ産業であり、駅員として自分のアナウンスが何千人という人々を支える責任ある仕事だと思いました。男性の職場というイメージでしたが、お話を聞いて、地域密着で女性も活躍できる職場であることがわかりました。
オンライントラベルの働き方とキャリアデザイン
- ベルトラでは、女性がとても活躍していて、女性マネジメントの割合が41%で日本の他の企業の約3倍もいることが魅力的だと思いました。旅行の醍醐味は、どこに行くのかではなく誰と何をするのかであるという言葉が印象的でした。自分の足で歩き人と出会うことで自分の中の価値観も変わり、より人生が豊かになると感じました。
ディズニーリゾートの働き方とキャリアデザイン
- オリエンタルランドキャストが仕事に対して誇りを感じているという点がよかった。ハピネスを提供するために、個人に起きた経験を全体で共有し、キャスト同士で感動をシェアして「自己効力感」を高める。それが仕事のモチベーションの源泉になっているそうだ。表舞台のキャストだけでなく、舞台裏の社員までやりがいを感じることができていることが強く印象に残った。
今後はバス業界、着地型観光業、大手旅行業の女性ゲストによる講義のほか、第14回目には、ツーリズム産業の女性ゲスト4名によるパネルディスカッションも予定しています。
(担当教員:鮫島卓)