「旅行業実務論」~H.I.S.とJTB現役社員によるパネルディスカッションを開催~
2019/07/10
観光文化学類では、2年次から観光産業の実務を学ぶ様々な専門科目があります。その中の1つである「旅行業実務論」は、旅行業の歴史、約1万社ある旅行会社の分類や特徴の見分け方、最新の動向を概観すると共に、旅行業務に必要な専門知識や仕事内容について学ぶことができる授業です。この授業で得た知識をもとに、インターンシップ実習につなげていくことを目標としています。
この授業の一環として、6月17日(月)に旅行業界トップ企業であるH.I.S.とJTBで活躍している現役女性社員をお招きして、「旅行業のキャリアデザイン」をテーマにパネルディスカッションを開催しました。業界トップのライバル企業同士の社員が一堂に会するのは、大変貴重なことです。登壇して頂いたのは、H.I.S.川越営業所長の小島彩さんとJTB教育第一事業部グループリーダーの赤利桃子さんです。H.I.S.の小島さんは、本学のOGです。笑顔があふれ、明るい表情のおふたりの話し方や振る舞いから、学生は旅行業界の人材に求められる適性を感じ取ることができたのではないかと思います。
テーマは「旅行業のキャリアデザイン」
社内の様子を写真で紹介
各社の企業理念や業務内容のほか、典型的な1日の流れ、やりがいを感じたエピソード、給与制度、休暇制度、出産育児の際の女性の働き方について、具体的な話をして頂きました。企業の採用説明会では聞けないような、リアルな本音トークも飛び出し、学生たちは親しみがわいたのではないかと思います。ゲストのおふたりは、採用の一次面接の担当者であるという共通点があります。採用活動の流れ、エントリーシートや面接のポイントなども教えて頂き、就職活動を行う学生にとって役に立つ知識を提供して頂きました。
H.I.S.の企業理念は観光による世界平和
交流創造事業を目指すJTB
学生のコメント
- 今まで旅行会社といえば、店頭での勤務をイメージしていましたが、企業や団体の課題解決のために旅行を提案するという仕事にとても興味を持ちました。夏休みのインターンシップ前に話を聞いて、やる気スイッチが入りました。(3年生N.Iさん)
- 旅行業は、異文化交流を促進する平和産業であることがよくわかりました。お客様とのエピソードも素敵で、旅行業に興味がわきました。就職活動の際の具体的なアドバイスも頂き、貴重な機会となりました。(2年生S.S.さん)
- 出産や育児の際にも働き続けられる制度が導入されていて女性が活躍している業界であることがよくわかりました。給与や休み方など説明会では聞けないような内容まで教えて頂き、とても役に立つ内容でした。(2年生A.Tさん)
終始笑顔の絶えないパネリスト
学生からの質問も活発でした
この特別授業をパネルディスカッション方式にしている理由は、同じ業界でも異なる立場の複数の方にお話いただくことで、旅行業界の共通点と企業や職務ごとの違いを分かりやすく伝えたいという狙いがあるからです。H.I.S.小島さんは一般消費者向けの個人営業担当である一方で、JTB赤利さんは教育機関等の法人営業の担当です。同じ旅行業界でも、部署や職務によって部署のミッション、働き方や休み方は全く異なります。この授業を通じて、キャリアに対して漠然としたイメージではなく明確な目標を持ち、今後の進路形成に活かしてほしいと思います。
(担当教員)鮫島卓