「観光の英語」~外国人観光客との交流でコミュニケーション力を身につける
2019/06/11
観光文化学類 杉野知恵
2018年に観光庁が訪日外国人を対象に実施した調査では、旅行中にいちばん困ったこととして、「施設等のスタッフとのコミュニケーションがとれない」が最も多かったという結果がでています。幸い、受け入れ側の改善努力もあり、年々この割合は減少しています。
こうしたことを念頭に、「観光の英語」では、積極的にコミュニケーションをとる姿勢を重視し、観光文化学類の研修の一環として、浅草にて外国人観光客へのインタビューを行いました。
実践に先立ち、授業では、観光客への質問事項について、グループでブレインストーミングを行い、その後、何度もインタビューの練習をしました。
インタビューの練習(授業にて)
インタビューの練習(宿泊研修にて)
これにより、英語を話すことに対しては自信がついてきましたが、声をかけるには相当な勇気が必要です。相手の回答が聞き取れなかったらどうしようと不安を口にする学生もいました。ただ、この一歩を踏み出す勇気さえあれば、ハードルはぐっと下がるはずです。果たして、インタビューは狙いどおりの効果があったのか、活動後のレポートから学生の反応をいくつかご紹介します。
笑顔でインタビュー
- 世界に多種多様な人がいて、学校で習ったとおりの英語を話すとは限らないのだと実感したと同時に、自分の努力次第で世界の誰とでもコミュニケーションがとれるのだと改めて感じることができた。(SK)
- 今回のインタビューで英語を話すことへの恐怖心が少し消えた。普段の生活の中でネイティブの人と話す機会がめったにないため、伝わらないのではないか、発音がおかしいのではないかと心配して臆病になっていたが、話してみたら案外大丈夫で、後半はどんどん話すことができた。(NH)
- 自信なさそうに小さな声で話していると、意思疎通が図れないと痛感したので、これからは文法に自信がなくても、大きな声で堂々と話し「伝えたい」という気持ちを強く持って英語を話そうと思った。(YY)
- 一番大変だったのは、一組目に声をかけることだった。勇気を出して一度声をかけてしまえば、そのあとはすんなりとインタビューができた。私たちの拙い英語でもちゃんと意味が伝わり、相手が答えてくれた内容も思っていたより理解できたことに驚いた。英語が母国語ではない国からの観光客にもインタビューをしたが、英語を通して会話ができたので改めて英語の便利さを感じた。(KI)
- 最近アルバイト先に来る外国人が増えたように感じる。日本語を全く話せない人も多いので、オーダーをとるだけで一苦労ということもよくあり、あまりオーダーを取りに行きたくないと思ってしまっていた。しかし、今回英語でのコミュニケーションの楽しさを少しだけ知ることができたので、これからは進んでオーダーを取りに行こうと思う。(RS)
身ぶり手ぶりを交えて交流
インタビュー後に記念撮影
観光業界での活躍を目指す学生にとって、英語は重要なツールです。しかし、相手とコミュニケーションしようとする前向きな姿勢がなければ、せっかくのツールも使われずじまいです。今回、多くの学生が外国人観光客との交流に積極的に取り組み、相手の優しさにも助けられ、コミュニケーションの楽しさを実感しました。「観光の英語」では、これらの経験を語学学習に活かしていきます。
I would like to thank all the tourists who kindly accepted our interviews!