2017年度 海外留学便り No. 10
2018/04/24
国際文化学科3年 加藤杏奈
2年次後期に実施される「6か月留学」に参加しようと決意した理由は二つです。まず、1年次の春休みにブリスベンでの海外研修に参加して異文化体験をしたことで、「さらに多くの人と出会って自分の世界を広げたい」と思ったことです。次に、日本では経験できない日常的な英会話によって英語力に磨きをかけたいと考えたことです。※
2回目のオーストラリアとは言え、文化の違いには戸惑いがあり、上手くコミュニケーションが取れるだろうかとはじめは不安でした。しかし授業に出席してみると、クラスメイトが笑顔で迎えてくれたので「良い雰囲気の留学生活になりそうだ」と思えて、胸が躍りました。
クラスにはアジア系、ヨーロッパ系、アフリカ系と様々な人たちがいたので、日常的にも文化の違いを感じることが多く、意見が食い違うこともありました。そんなときには、自分がなぜそう思うのか、理由をはっきり説明することが大切です。そのためには根拠に裏付けされた意見を相手に伝えることが必要だと思い、ニュースを見たり本を読んだりするようになりました。そのようにして分かりあう努力をして、互いを尊重できるようになったとき、初めて本当の意味で分かり合え、異文化理解ができるのだということを実感しました。
街でも異文化体験をすることがありました。ある日、友人と店を見て歩いていると、執拗に物を買わせようとする店員がいました。現地に行って日の浅かった私は根負けして買ってしまいそうになりましたが、その友人に「騙されて買ってはいけない」と止められた結果、売り手はすぐ立ち去りました。
また別の日には、マーケットで20ドルの商品を買おうとすると、レジで30ドル払えと言われました。日本ではありえないことなのでひどく動揺してしまい、思わず30ドル渡してしまいました。この体験で気づいたことは、全てに疑いの目を向けることが必要だということです。それと同時に、場合に応じて冷静な判断をして自分を守る能力も必要だと気づかされました。このような衝撃的な異文化体験は自分にとってプラスになったと思います。また文献で得る知識だけではなく、実際に得た体験を自分の学びにしたいと思いました。
自ら積極的に行動することで、多くのものが得られることも学びました。たとえば、ホストマザーから言われたことをするだけでなく、自分から「ほかに何かできることはありますか?」と尋ねることです。そうすることによって新たにできることが増えるだけでなく、お互いに気持ちが通じ合うようになるのです。
このようにしてホストファミリー、先生方、友人たちとのコミュニケーションから多くのことを学ぶことができ、辛いと感じることはありませんでした。周りの人に助けられることが多く、自分が求めればいつでもサポートしてくれ、頑張れば応えてくれました。すべての人に感謝の気持ちでいっぱいです。自分から変わろうという意識が高くなり、発信する姿勢が自然と身についた6か月留学でした。この経験を活かして、これからの大学生活と就職活動に取り組んでいきます。
- ※ 本内容は、人間文化学類 英語コミュニケーション専攻の前身である国際文化学科のカリキュラムについて紹介しています。
人間文化学類 英語コミュニケーション専攻での学びの参考にしてください。