新カリキュラムの構築にあたって

新カリキュラム検討部会 部会長
基礎看護学 教授 滝島紀子

現在、看護学部看護学科では、2022年度に入学する学生から適用される新カリキュラムの準備を行っています。

新カリキュラム改定の趣旨は、超高齢社会における疾病構造の変化、療養の場の多様化、地域包括ケアシステムの推進という背景のなか、多様化・複雑化するケアニーズに対応できる看護職者を育成することです。改定の主たるポイントは、情報通信技術(ICT)を活用するための基礎的能力やコミュニケーション強化に関する内容の充実、臨床判断能力等に必要な基礎的能力の強化のための解剖生理等の内容の充実、対象や療養の場の多様化に対応できるよう「在宅看護論」を「地域・在宅看護論」に名称変更しての内容の充実、各養成所の裁量で領域ごとの実習単位数を一定程度自由に設定できる臨地実習の単位数を設定という実習内容の充実です。

このようなカリキュラム改定の趣旨とポイントを受けて、現在、新カリキュラム検討部会で新カリキュラムの検討を行っていますが、検討開始直後は、「現行カリキュラムを変える必要はない」という考えと「改定の趣旨にそって変えていく必要がある」という考えがあり、困難を極めました。しかし議論を重ねていくうちに徐々に考えの違いを理解しあいながら新カリキュラム内容の実質的な検討に入ることができるようになりました。

現在は、新カリキュラム改定の趣旨とポイントを受けて、"駒女の看護学部で看護を学びたいと希望して入学してくる学生により充実したカリキュラムを通してよりよい教育を行なおう"という思いで、新カリキュラム構築の仕上げに入っています。

心残りは、学生たちから「どのようなカリキュラムで学びたいのか?」との声を聞く機会がなかったことですが、改定の趣旨・改定のポイントに基づき、目新しい科目を設定したり、early exposureとしての実習を組み入れたりしています。

新カリキュラムはどんなカリキュラムなのか、公開まであと少しお楽しみにお待ちください。

  • 看護学部 新カリキュラム説明会の様子
    看護学部 新カリキュラム説明会の様子

看護学科ニュース :新着投稿