004: テレビスタジオの空間演出を見学してきました。
2014/07/14
2年次必修科目「基礎ゼミⅢ」の授業で、テレビ東京のスタジオ見学を行いました。
(株)テレビ東京アートのアートディレクター宇野氏にご案内いただき、生放送直前の「週刊ニュース新書」のセットを見学後、隣接する大道具倉庫でセットの収納などについて説明がありました。最後に見せていただいた第一スタジオには、ちょうどサッカーワールドカップ用のセットが設営されており、デザインを担当された女性ディレクターからもお話が伺えました。
会議室へ場を移しての講義では、舞台セット設営の裏話や環境に配慮したデザイン計画などについて、モノ作りの姿勢などについて貴重なお話をお聞きし、テレビを通して見ていた華やかな舞台が、今までとはすこし違ったものに見える経験となりました。
新しいものに触れ学んだ、学生の新鮮な感想を、レポートの一部からご紹介します。
城山ガーデンの緑豊かな
都市景観にも目を見張ります。
エントランス前で宇野氏を囲んで。
学生の声
- 牧野 結
(前略)二つ目は、先人が残してくれたものを受け継ぐという考えである。私たちは寸法をmmで表すけれどもテレビ業界では“尺”で表す。また、スタジオの土台作りは木の踏み台を並べその上に化粧している。その木の箱も長く受け継がれて来たものをそのままのスタイルで使用しているのだ。
(中略)現代の日本は、昔からあるものや風習、しきたり、そして技術などが時代の流れによって消えつつあるのが現状である。そんな中、一番と言っていい程に時代の流れを受けそうなテレビ業界の基盤が、昔の基礎を重んじていることに衝撃を受けた。新しいスタイルが生まれても、基盤は変わらない。そんな素敵な世界で世の中に様々な情報を提供する役目は重みがある。
(中略)住空間デザイン学科にいるからには、人を感動させられるような空間演出をしていきたいと思う。今回の見学会は私にとってとても為になるものであった。 - 西村 結衣
(前略)また、そこでは行う番組のイメージやどのような人がこの番組に出るのか、そこからその人のイメージを膨らませて“どのようなコンセプトにするか”というテーマ作りから入るということを知った。その人に合うような、その空間に沿ったデザインを考えていく点は私が学んでいる建築やインテリアと関連していると思った。中でも特に印象に残ったのは、デザインを考える上でひとりの意見をすべて反映するのではなく、多くの人の考えを吸収して試行錯誤しながら舞台を立ち上げていくというお話であった。多くの人の意見を聞くことで自分だけでは考え付かなかったこともあり、“人”との協力というのは大きな力や糧になるのだと改めて考えることができた。
(株)テレビ東京アート 制作実績
http://www.tx-art.co.jp/project.html
テレビ東京 HP(昨年度の見学会の様子が紹介されています。)
http://www.tv-tokyo.co.jp/csr/society/next_generation/20130614_010.html