第7回オープンキャンパス 8月6日(土) 体験授業(吉野)

コミュニケーションのしくみを学ぼう

管理栄養士になるために、なぜ心理学関連の学びが必要なのだろうか。おそらく、駒沢女子大学のオープンキャンパスに参加される多くの方が疑問に感じていることと思います。

そこで今回の体験授業では、前半の15分を使い必修科目となっている「心理学」「臨床心理学」「カウンセリング論」の授業内容を簡単に紹介し、心理学関連の学びが管理栄養士業務にどう生かされるのかについてお話しました。そして、後半は「カウンセリング論」の授業で学ぶコミュニケーションスキルの中から、「コミュニケーションのしくみ」について簡単なゲームを通して体験的に学んでいただきました。

まず、前半の内容として「心理学」の授業を紹介しました。「心理学」の授業では、人間の基本的な「こころのメカニズム(働きやしくみ)」 について学びます。 今回の体験授業では、「記憶」をテーマとして取り上げました。管理栄養士が行う栄養指導は、クライエント(相談者)が指導内容をしっかりと記憶し、その知識を自宅での食生活の改善につなげてもらうことが重要です。ただ豊富な情報を渡せば指導が完了するというわけではありません。そこで今回は、クライエントが余裕をもって「覚えられたぞ、自宅でも出来そうだ!」と感じられる情報の質や量とはどのようなものか、人間の記憶の特徴についてゲームを通して学んでいただきました。

次に「臨床心理学」の授業紹介では、「食べることを拒否する」というクライエントからのメッセージをどう読み解き支援を提供していくのか、その手がかりを得るための精神発達理論について簡単に紹介しました。

そして、4年次に開講される「カウンセリング論」を紹介した後、簡単な情報伝達ゲームを通して「コミュニケーションのしくみ」について学んでいただきました。ゲームに参加された方は、今回のゲームを通して日常生活において私たちが聞き逃しやすい会話のポイントや、コミュニケーションにズレが生じる背景について少し理解していただけたのではないかと思います。こうした理解は、栄養指導の場面において、私はクライエントの話を理解したつもりでいるが、もしかしたら大切なことを聞き逃しているかもしれない。また、私はクライエントに重要な情報を伝えた気になっているが、もしかしたら相手は異なった理解や受け取りをしているかもしれないという姿勢につながり、お互いの理解を確認しながら丁寧に会話を続けることができるようになると考えています。

30分間という短い時間でしたが、今回の体験授業を通して、駒沢女子大学が目指す「身体」と「こころ」の両面からクライエントを支える管理栄養士をイメージするお手伝いができたとしたらとても嬉しく思います。

猛暑日にも関わらず体験授業に参加してくださり、積極的にゲームに挑戦された高校生のみなさんと、ご一緒に場を盛り上げてくださった保護者のみなさまに心より感謝申し上げます。

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