第1回オープンキャンパス報告
2021/06/07
5月29日、今年度第1回目のオープンキャンパスが開催されました。観光文化学類の教員とオープンキャンパススタッフの自己紹介に続く学類説明では、観光の未来をつくり、人と人との架け橋として活躍できる学生を育てる取り組みの1つとして、多様な学外実習プログラムの紹介を行いました。
体験授業は、杉野知恵先生による「世界遺産から見える世界:世界遺産研究入門」です。杉野先生がヨルダンの日本大使館勤務時に何度も訪れたエルサレムを取り上げ、最近報道があったイスラエルとパレスチナ間の武力衝突の背景をエルサレムの歴史的変遷からひも解いていきました。
「エルサレムの旧市街とその城壁群」は1981年に登録された世界遺産です。実は、この世界遺産登録の申請を行ったのは隣国のヨルダンで、当事国を持たない世界遺産と言われています。エルサレムは、ユダヤ教、キリスト教だけでなく、イスラム教の聖地でもあり、旧市街のわずか1キロ四方程度の小さな地区に、歴史的・宗教的な価値のある遺構がたくさん残されています。
世界遺産と聞くと、観光資源としての価値に着目されがちですが、世界遺産は世界の歴史や宗教を学び、世界の「今」を知る教材にもなります。1つの世界遺産を深く掘り下げていくことで、複合的な視野が身につきますし、国際関係や世界情勢も見えてきます。
参加した方々からは、「ニュースで見たエルサレムについてわかり、とても興味が持てました」「世界遺産などとても興味があったので、大学で勉強してみたいなと思いました」「大学の授業やゼミのことだけでなく、学生がどのように学業や研修に取り組んでいるかがよく分かりました」「学生スタッフの方が丁寧に話を聞いてくれたので、大学生活の心配も軽くなってよかったです」という感想が聞かれました。
次回のオープンキャンパス(6/12)では、鮫島卓先生による体験授業「地元再発見! ポストコロナの観光まちづくり」を予定しています。どうぞお楽しみに!