第8回オープンキャンパス報告

ようやく秋の気配が感じられるようになった9月14日、今年度第8回目のオープンキャンパスが開催され、今回も多くの熱心な高校生とご家族にご参加いただきました。まず、観光文化学類が何をめざし、どのような学びができるのか、学類長から説明があり、夏季休暇中に行われた「海外旅行研修」、「国内旅行研修」については引率した教員より簡単な報告もありました。

体験授業は「『ホスピタリティ』と『サービス』は同じ、それとも違う?」です。担当は韓国出身の張景泰先生です。日本で観光学博士の学位を取得している張先生は、観光関連の科目を担当していますが、今回の授業では「ホスピタリティ概論」の内容の一部が紹介されました。

まず、最近話題の人となっている滝川クリステルさんが2013年に行った2020年オリンピック招致活動の最終プレゼンテーションが紹介されました。フランス語で行われたスピーチの中で日本語の「おもてなし」が一音ずつ発音され、日本人のホスピタリティ精神を表すことばとして、全世界に伝えられました。

続いて「マナー」という言葉について、その語源と意味が解説されました。「行儀・作法」の意味の「マナー」は、英語ではmannersと複数形で使われ、語源はラテン語で「手」を意味するmanus (マヌス)にあります。「マナー」は人間関係の基礎となる、人に不快感を与えないために守るべき作法で、属する社会によって違ってきます。具体例として、日本では様々な場面でどこが上座とされるか、欧米では足を組むことがマナーに反さないことなどが挙げられました。

本題の「ホスピタリティ」と「サービス」の違いについても、ラテン語の語源にさかのぼり、それぞれが持つ人間関係の違いと性質の違いが分かりやすく解説されました。その違いは、サービスが「主従関係」を意味し、対価が発生するのに対し、ホスピタリティは「対等関係」を意味し、対価を求めないことにあるのです。

参加した方々からは「サービスとホスピタリティの違いについて、とても分かりやすく説明してくださって、身になる授業でした。大学に進学してからも、このような授業を取りたいと思いました」「日本と海外の文化の違いについて興味をもつことができました。写真を使った模擬授業で、面白かったです」「自分の興味のあることが知れたし、普段考えないようなことが分かって勉強になりました」「説明の仕方がていねいだった」「観光には旅行に役立つこと以外の知識が必要なのだと思いました。上座、下座のお話が、とても参考になりました(ご家族)」といった感想が聞かれました。

個別相談にも多くの方が参加してくださり、終了時間ぎりぎりまで熱心な質問が続きました。

ご参加くださった皆様、どうもありがとうございました。次回11月9日の体験授業にも是非足をお運びください。ご参加をお待ちしています。

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