旅行プランを企画してみよう「海外旅行研修」授業体験
2023/03/13
観光文化学類では、インタビュー形式で専任教員による担当科目の紹介をしています。今回は、鮫島卓先生による「海外旅行研修」の紹介です。
質問1:先生の自己紹介をお願いします。
鮫島卓です。最近は、観光経験の教育効果や食文化と観光の関係について研究しています。長年、旅行会社での旅行企画のほか、テーマパークの仕事や観光開発に従事してきた実務経験をもとに、「旅行業実務論」、「観光マーケティング論」「観光政策論」など科目を担当しています。世界75カ国を訪れた旅人でもあります。
今回は、2023年2月末に3年ぶりにシンガポールとマレーシアで実施した「海外旅行研修」について紹介したいと思います。
質問2:紹介する科目の目的と特長を教えてください。
「海外旅行研修」は、実践力アップを重視する観光文化学類の代表的な科目のひとつです。海外旅行を自分で企画・実践できるようになること、世界と日本を比較する目をもつことを目的としています。
外国では法律、慣習、言語、文化の違いから、日本で当たり前にできることが簡単にできるとは限りません。それに不安を感じて海外旅行を諦める人も多いと思いますが、この研修では経験豊富な教員が引率しますので安心して参加できます。しかし、徐々に教員の指南を減らし、最終的には自力で旅をすることができるように旅程を設計しています。
また、多民族国家のシンガポールとマレーシアは、日本とは全く異なる文化を有します。観光資源の視察や現地の大学生との交流などを通じて、外国と日本を比較する目を持ち、広い視野で物事を考えることができるようになります。
質問3:授業ではどんな工夫をしていますか。
海外旅行研修は、旅行に参加するだけではありません。旅行前に事前授業があります。自力で旅をすることができるようになることを目標にしているので、事前授業では旅行プランの企画を行います。コンセプトを検討し、それに沿って具体的な移動手段、観光資源、レストランなどを調べて旅程を作成し、研修旅行でグループごとに実践します。グループワークを通じて、チームワークや主体性を学べること、また計画だけではなく実践を伴うため学んだことが記憶に残りやすいという特長があります。
また、海外経験を通じて、「知らないことはしない」から「知らないことはやってみる」へ自分が変わったという学生もいます。自信がついてその後の学業の姿勢に変化が現れるのも、海外旅行ならではと言えるでしょう。
質問4:履修した学生の声を教えてください。
実際にこの授業を受けた受講生の声です。
- 2年生 村田くるみさん 群馬県立太田東高等学校出身
海外未経験のため行く前までは、自分ができるのかとても不安でした。しかし、自分たちで考えて行動したり、現地の人と会話したりするという経験をすることができ、とても自信がつきました。私は英語が得意ではないけれど、ジェスチャーや表情でなんとか対話をすることができると知りました。これからは日本を訪れた外国人が困っていたら、手助けをしたいと思いました。またいろんな国へ行き、世界の人びとと交流をしたいと思いました。 - 2年生 大和田朱音さん 神奈川県立相模原総合高等学校出身
海外旅行研修を終えて、日本と比較しさまざまな相違点を発見することができました。日本とは異なる価値観の世界があることを知ったことは大きなことです。私は今まで自分の知っている知識だけで物事を解決しようしていたが、自分の知らないことにも興味を向け、何事にも積極的に取り組んでいきたいと思いました。
質問5:最後に高校生にメッセージをお願いします。
3月25日(土)のオープンキャンパスでは「旅行プランを企画してみよう」をテーマに海外旅行研修の体験授業を開催します。未来を想像するのは実に楽しいものです。シンガポールを事例に情報収集と旅程づくりの技法を学びながら旅行プランを企画してみましょう!
また、オープンキャンパスでは、現役学生との懇談もあります。実際にインターンシップ実習や就職活動を経験した学生の話を聞くこともできます。ぜひお気軽にご参加ください!