平成30年度第4回オープンキャンパス報告

人間文化学類 英語コミュニケーション専攻 工藤俊

7月7日(土)に開催されたオープンキャンパスでは、「英語コミュニケーションをカガクする!」と題して、体験授業を行いました。

今回の体験授業では、某CMで有名になった「 i’m lovin’ it.」というキャッチフレーズ に込められた意味を、参加された皆さんと一緒に考えました。

この表現では、動詞のloveが進行形になっています。一体、このフレーズに込められた意味とは?まずはノーヒントで、皆さんに考えていただきました。「私はそれを愛し続けている」「私はそれがずっと好きだ」「だんだん好きになる」。それぞれが思考を巡らせて、想像力豊かな解答をいただきましたが、なかなか正解にはたどり着けません。そもそも「love」は「愛している」という状態をいうことば(状態動詞といいます)ですから、進行形にするのはおかしい気もしてきます。

さあ、そこで、手がかりを得るために同じような表現のI’m hearing strange noises.の例をみてみましょう。これは「hear strange noises」という状態が、「一定の時間の中で出来事が断続的に起きる」場合の表現なのです。「hear」は、知覚動詞と呼ばれるものですが、これらが進行形で使われるときには、「変な音が断続的に聞こえている。」といった意味になるというわけ。

同じ法則が状態動詞の「love」でも有効です。では、その法則を「 i’m lovin’ it. 」に当てはめてみましょう。「love」が「一定の時間の中で出来事が断続的に起きる」というわけですから、「それをloveする状態」が何度も起きる、つまり、「それは何度食べても美味しい。」という解釈が導き出されます。「I love it.」(それが大好き)では言い表せない、「何度食べても」という気持ちが、「i’m lovin’ it.」 には込められていたのでした。

皆さんにはぜひ、「英語を探求することの愉しさ」を味わっていただきながら、英語を学んでいっていただきたいと思います。

次回7月21日(土)のオープンキャンパスは、「I Love You 以外でも愛は語れる」のタイトルで行われます。美しい言葉を読み解く楽しさ、そして何気ないフレーズに愛の言葉が込められている面白さから、英語が持つ特徴をひもときます。乞うご期待!

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