2015年度前期 英語コミュニケーションコース ゼミ合同発表会

英語コミュニケーションコースのゼミは、3年生と4年生が一緒に授業を行っており、各学期の終わりに、3つのゼミが個人あるいは共同で行った研究の成果を発表しあう合同発表会を開きます。今年度は新設された橘田布佐子先生・杉長ジャッキー先生がペアで担当する言語習得をテーマとするゼミの3年生も初参加し、7月11日に前期発表会が行われました。

  • 緊張しながらの発表
    緊張しながらの発表
  • 質疑応答タイム
    質疑応答タイム

井戸ゼミ: 「優しさには2種類あるの!~武士道と騎士道から見る女性への接し方の違い」

比較文化がテーマの井戸ゼミでは、日本の男性が女性に対して寡黙である一方、西洋の男性がストレートであるという差異に注目しその理由を、武士道と騎士道の理念と実際から考察しました。死を覚悟して主君に仕え、間接的に家族を守る武士道。女性への積極的な奉仕を「徳」と位置づけた騎士道。それぞれの優しさを理解したいというメッセージが伝わりました。

橘田=ジャッキーゼミ: 「“スーパーサラダ” これって聞こえる?言える?」

日本語と英語の音声学上の相違点を調べました。なぜ日本語母語話者の英語は通じないのか、なぜ英語母語話者の発音が聞き取れないのか、音節、ストレス、抑揚、リズム等の違いに着目し、音の連結や弱音化、脱落について考察しました。それぞれの言語の音構造を理解し、意識して使うことが言語習得につながることが示唆されました。

松山ゼミ: 「『ホビットの冒険』―成長していくビルボ・バギンズの姿―」

JRRトールキンの『ホビットの冒険』の主人公のビルボは中年で、ごく平凡な生活を送る存在として登場します。トールキンは平凡な主人公が新しい世界へ飛び込み、精神的に成長する姿を通して、読者である子どもの成長を援助し、確認する手がかりとなる成長物語を描き出します。ビルボを通してトールキンは子供たちに「自分が何者であるのか」を探求する、自己確認や自己発見を示したかったと考察しました。

各発表の後にはいつもの発表会同様、熱心な質疑応答が続きました。

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