2014年度 「日本のミュージアム」の学外実習
2015/03/06
今年度の「日本のミュージアム」学外実習は、11月28日と12月5日の2班に分かれて実施されました。最先端の映像施設を駆使している国立科学博物館を皮切りに、東京国立博物館でレクチャーを受けて、最後に国立西洋美術館を見学するという行程でした。
東博のレクチャーは、新装なった東洋館の見どころを中心に本学生向きに内容をアレンジして行われました。また、この時期に公開される茶亭と庭園をも散策し、見事な紅葉が茶亭越しの池に映えて、都心とは思えないほどの静かなひと時を味わいました。
その後、国立西洋美術館に移動し、日本にある西洋美術、特に印象派とそれ以降の優れた作品を間近に鑑賞して、本物の持つ量感と存在感に圧倒されたようです。
この科目は観光文化コースで開講されているため、東京を訪れた諸外国の観光客も楽しめるミュージアム巡りという観点で学外授業を企画しています。上野は、東京のみならず日本を代表し、しかもタイプの異なる3館の国立ミュージアムが集中しているので、観光案内にも最適の場所です。
今回は、初冬の実施となりましたが両日ともに好天に恵まれ、ミュージアム巡りには最高の一日となりました。以下は、学生の感想です。
- ミュージアムには国籍も年齢も違う人がたくさん見に来ていた。言語や文化によって感じ方は異なるだろうが、感動を共有できる空間は素晴らしいと思った。外国の方々が日本の仏像などを見て感動してくれるのは、日本人としてとても嬉しいし、誇らしく感じた。(R.M)
- まず、一日に3つのミュージアムを周る機会はあまりないと感じた。どのミュージアムもそれぞれの個性が至るところに出ていた。もちろん、館内の作品にも目が行くが、ミュージアムショップに足を運ぶと、どのような年代をターゲットにしているのかが分かる。例えば、国立科学博物館では、動物のぬいぐるみなど小学生が喜びそうなものが販売されている。東京国立博物館では、日本の伝統的な柄の品々が販売され、値段も少し高めなど、作品を展示するだけではなく、作品を鑑賞する年齢層にまで目を向けていることに気がついた。これは一日に3館を鑑賞しなければ分からないことだろう。(M.H)
- 私は、ミュージアム好きな方だと思いますが、自ら頻繁に赴くことはあまりありませんでした。というものも気軽に入れるような雰囲気が乏しいからです。しかし今回一度に3館を見て回るなかで、「もっとゆっくりじっくり見たい」「好きなものを好きなだけ見ていたい」と強く感じました。敷居が高く感じがちなミュージアムでしたが、3館も見ているうちに慣れたような気になりました。これからは積極的に見に行きたいです。(N.S)
- 足も痛くなり、疲れてきたため最後の国立西洋美術館までの足取りはかなり重かったが、作品を見るなり疲れなどいつの間にか消えていた。それほど吸い込まれるような作品ばかりだった。世界にはまだ知らないことが沢山あり、本を読むことも良いが、こうして世界中のアーティストの作品に触れることで見えなかったことが見え、今までの物の考え方や捉え方が変わるような気がした。(A.I)
訪問した博物館の情報:
国立科学博物館
開館時間 9:00~17:00
東京国立博物館
開館時間 9:30~17:00
国立西洋美術館
開館時間 9:30~17:30
3館とも金曜は20時まで開館、月曜休館、場所は上野公園内です。
各ミュージアムの方々には大変お世話になりました。この場を借りて、御礼申し上げます。