2014年度後期 英語コミュニケーションコース ゼミ合同発表会

英語コミュニケーションコースには、英語教育、英文学・文化、比較文化の3つの専門ゼミがあります。他のゼミではどのような研究を進めているのか。互いに研究成果を発表しあい、質疑応答を行うのが、毎学期の終わりの「ゼミ合同発表会」です。
本年度後期で、11年目、第22回を迎える発表会を、12月19日(金)に開きました。司会進行はもちろん、ポスターの準備や練習会も学生が進めます。発表順にご紹介します。

  • 学生の手によるポスター
    学生の手によるポスター
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  • 司会進行もスムーズ
    司会進行もスムーズ

松山ゼミ: 「『嵐が丘』におけるリアリティ~時代を超越した作家エミリー・ブロンテ~」

『嵐が丘』の評価がたどった変遷について研究・発表をしました。エミリー・ブロンテの『嵐が丘』は、発表当初は評価されることがありませんでした。しかし時代を経て、物語の緻密な構成、そして語りの巧みな構造によって、最高の文学作品という評価をされるようになっていきました。特に、話し手が交代していくことによって生まれる語り手への信頼の変化、緻密に構成された筋書き、時系列の正確さに価値が見いだされたのです。こうして、より現実味を帯びた作品となったことで『嵐が丘』の評価は高まり、最終的に作品発表当初と評価が逆転したと考えました。

井戸ゼミ: 「愛をことばに~“Je t’aime”? 「月が綺麗ですね」?~」

フランスと日本での、言葉による愛情表現の相違を比較考察しました。恋愛が人生の重要な要素であるフランスでは、論理的な思考とフランス語固有の表現の豊かさにより、積極的な愛情表現が可能になるが、一方、「愛」という言葉になじみがなく、言葉よりも気持ちを察する文化である日本では、間接的な表現と行動にとどまると分析しました。そして、「今日の私たち女性がフランスのような直接的な表現を望むのならば、まず自分から直接伝えましょう!」というメッセージで締めくくられました。

太田ゼミ: 「国際理解していますか?」

英語教育と切り離せない国際理解教育について、その由来、現在の問題点、未来への展望について発表しました。日本における国際理解教育について、指導の歴史や現在使われている英語の教科書の題材など、いろいろな視点から調べたことを発表しました。

今回の発表で、太田ゼミは最終回となりました。太田洋先生から、次の言葉をいただきました。

「このような10年以上も続いている発表会は、他の大学でも類を見ないものだと思います。発表の内容は年々レベルアップしています。発表後の質疑応答も一問一答で終わらず、いろいろなコメントを述べ合うもので、素晴らしいと思います。今後もこの発表会をさらに良いものにしていってください。」

割れるような大きな拍手の後、全員で写真を撮りました。

太田先生、有難うございました!お元気で!

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