8月23日(土) 体験授業 統計のおもしろさ(公衆栄養学)

井上浩一

本学科教授の井上浩一先生(管理栄養士)が「統計のおもしろさ<怖さ>」というテーマで体験授業を行いました。

統計と言えば、皆さんはまず、「平均値」が思い浮かぶのではないでしょうか。平均値といえば、「合計値を個数で割ったもの」であることは、皆さんすでにご存じのはずです。しかし、「合計値を個数で割った値にはどんな意味がありますか」と問われると、皆さん????となるのではないでしょうか。今回は、平均値において留意すべき事柄を解説したいと思います。

通常、平均値と言えば、我々は「集団の真ん中の数値」、「その数値の周りに多くのデータが集まっている」というイメージだと思います。このため、新聞等の見出しに平均値を使ったものを見かけると、時には我々が通常イメージした数値と大きく違っている場合があります。例えば、20代の若者の貯蓄は約400万円と聞くと、そんなに貯蓄している?本当かな?と感じるのではないでしょうか。しかし、中央値をみると、100万円にも達しません。これだとそうだろうねと納得するのではないでしょうか。このように使い慣れた平均値は、常にその集団のイメージともなる代表値というものではないのです。このことを今回の体験授業では事例を用いて解説したいと思います。併せて、統計によってヒトをだますのは簡単という事例を挙げながら、統計の怖さについて解説し、管理栄養士がこれらの統計データの見極め能力を身につけ、消費者に対しては適切な情報提供に努める必要があることを理解してもらおうと思います。

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