5月31日(土) 体験授業 国民病・CKD(慢性腎臓病)って知ってますか? (臨床栄養学)
2014/07/02
田中弥生
本学科教授の田中弥生先生(管理栄養士、NST専門療法士)が「国民病・CKD(慢性腎臓病)って知ってますか? (臨床栄養学)」というテーマで体験授業を行いました。
腎臓病で透析療法を行っている患者さんは、昨年は3万人以上増加し、30万人を大幅に超えたと報告されました。
また新たに透析導入された患者さんの原因疾患を調査すると、第1位は糖尿病性腎症、第2位は慢性糸球体腎炎、続いて腎硬化症となっています。
私が病院で働き始めた当初は慢性糸球体腎炎が1位でしたが、時代とともに糖尿病性腎症の方が上回り、急速に増加しています。
それらを防ぐためには腎臓病の早期発見や治療を進め透析の導入を遅らせることが大切です。
その目的として慢性腎臓病( chronic kidney disease: CKD) という概念が定義され、ガイドラインも出ています。
CKDは尿からたんぱく質がでてしまう腎障害や尿の濾過機能の低下などが持続される状態をいいますが、腎臓が悪くなると、心血管疾患の危険因子となり、最近では、加齢、糖尿病、高血圧、脂質異常症、メタボリックシンドローム、高尿酸血症などの生活習慣病もCKD発症の危険因子となることが明らかにされました。
CKDの進行を防止又は遅らせるためには、生活習慣の改善が必務であり、中でも適切な食事や禁煙、運動は欠かせません。
そこで今回はCKDなどの生活習慣病の予防を目的として、自分の食生活を見直し、理想体重を実現するための身体にあった食事の摂り方をお示しいたします。
特に三大栄養素や塩分の適正量についてご説明いたします。