卒業生が卒業研究の成果を「第6回日本静脈経腸栄養学会 首都圏支部会学術集会」で発表しました

健康栄養学科を2014年3月に卒業した久野菜奈美さん、荒井あずささんおよび玉川実紀さんが、第6回日本静脈経腸栄養学会 首都圏支部会学術集会において、研究発表を行いました。発表内容は、本学第4学年在学時に田中弥生教授の指導の下で行った卒業研究で得られた結果をまとめたものです。代表で久野菜奈美さん(イムス三芳総合病院勤務)が口頭発表の演者を務めました。詳細は以下のとおりです。

低栄養患者を支える自然濃厚流動食の検討

久野菜奈美1,2) 荒井あずさ1,3) 玉川実紀1,4) 田中弥生1)
1) 駒沢女子大学人間健康学部健康栄養学科, 2) イムスグループ イムス三芳総合病院, 3) 医療法人仁和会 聖園病院 ,4) 医療法人花咲会 かわさき記念病院

第6回日本静脈経腸栄養学会 首都圏支部会学術集会
2014年5月31日(土)
日本教育会館 一ツ橋ホール(東京)

経腸栄養剤は独特の味や香りなどにより飽きがきやすく、敬遠されがちで長期間の飲用は難しい場合がある。本検討では、栄養処方の一環として日本人の食事摂取基準2010年度版に沿ったおいしい自然濃厚流動食としてのポタージュを考案し、対象に試飲してもらい、アンケート調査を実施した。年齢層による比較・検討を行いポタージュの経腸栄養剤としての有用性を明らかにする。

アンケートの結果よりおいしいという評価が得られ、自然なものだけで栄養を強化したポタージュを良いと思う人が多く、今回考案したポタージュは低栄養改善・QOLの向上に有用性があると示唆された。QOL向上のためには、経腸栄養剤のように栄養処方に合わせたポタージュを献立に組み入れ、栄養管理と給食管理を融合させた栄養ケア・マネジメントこそが重要であると考えられる。

  • 学会会場前にて
    学会会場前にて
  • 口頭発表中の久野さん
    口頭発表中の久野さん
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この学会の目的は、首都圏における経静脈栄養法・経腸栄養法を中心とした栄養療法に関する知識の交流をはかり、かつ地域のNST(栄養サポートチーム)を支援して首都圏地区の医療・福祉に寄与することです。今回の学術集会のメインテーマは「個の力、チームの力、地域の力~良質な栄養管理をめざして~」でしたが、その中の一般演題2「経腸栄養・経口摂取」のセクションで発表を行いました。

医師、看護師をはじめ、他職種の医療従事者約750人が集まる中、5分間の発表を行い、その後の質疑応答では活発な意見交換がなされ、有意義な発表となりました。

卒業生の感想

学会発表は初めてでとても緊張しましたが、無事報告を行うことができました。多くのご意見やご質問をいただき、私達の研究に興味をもっていただけたことを実感し、大変嬉しく思うとともに、自信につながりました。

学会に参加したことでチーム医療の中での管理栄養士の役割を再認識でき、今回得た知識を今後の業務に活かして行きたいと思います。

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