オリジナル人生ゲームの作成と体験を通して人生を考えるー講義「家族関係の心理学」よりー
2020/02/19
講義「家族関係の心理学」では,第14回,第15回の授業時間を用いて,オリジナル人生ゲームを作成し体験するという授業を行いました。
この講義では,結婚や家族を形成することに付随して起こる心理的変化,社会的問題について心理学を中心としながら学んでいきます。
第14回の授業では,これまでの学びの総括としてオリジナルの人生ゲームを作成することにより,結婚や家族形成を通じて人生がどのように変化しうるかについて主体的に考える時間を設けました。学生は授業で学んだ知識を活かしながら,ゲームを作成していきます。最終回にあたる第15回の授業では,各自が作成したオリジナル人生ゲームを体験する時間を取りました。その際には自ら作成した人生ゲームだけではなく,他者が作成した人生ゲームも体験することで,より幅広く人生について考える機会を設けています。
以下は,授業風景と作成されたオリジナル人生ゲームの一例です。
どの作品も力作揃いでした。
学生からは,以下の感想が寄せられました。
- 人生ゲームを作ることを通して将来像を描いたり,自分はどのように人生を過ごしていくかを想像でき,将来について深く考えるきっかけとなりました。
- 人生は人生ゲームよりもさらに複雑で何が起こるか分からない。(中略)どんな結果になったとしても,自分の幸せのために努力したいです。
- 人生プランの可能性を広く考えるようになった。
- 自分で作ることによって,結婚や出産,離婚などの大きな選択肢というものは自らの意思で選び,考えることなのだなと痛感しました。(中略)ゲームも楽しかったですが,やはり現実の方がワクワクします。
- 今回の人生ゲームのような人生を送れるように,今から生活を充実したものにしたいと強く思った。
最後に,家族というのは身近な問題である一方,自分の将来を描くとなると,卒業後数年はイメージできますが,その後は老後のイメージへと飛んでしまうという学生が多くいます。人生ゲームの作成を通じてその間を考えてみることで,授業で学んだ知識を自らの将来設計に活かすこと,家族を形成する予定がない場合にも家族を持つ人たちがどのような困難を抱えているか想像する機会を持つことに繋がると考えています。
担当:倉住友恵