後期英語コミュニケーションコース合同発表会

12月24日に、国際文化学科英語コミュニケーションコースの4つの専門ゼミによる合同発表会が開催されました。ゼミは3・4年生で構成されていますが、人間総合学群の1・2年生も時間の許す限り参観してくれました。
英語コミュニケーションコースでは2004年(平成16年)4月から年に2回、学生が運営する合同発表会を開いています。今回は通算32回目になります。各ゼミの発表時間は15分で、学生の熱心な取り組みが発表されます。その後、質疑応答とコメント用紙記入が行われます。コメント用紙には発表内容、プレゼンテーターのスキル、改良点等について、他ゼミの学生から率直な意見が寄せられます。この意見は次のステップの大事な足掛かりとなっています。※

それでは、当日の発表順に、各ゼミのタイトルと内容を、それぞれのゼミ生から紹介してもらいましょう。

松山ゼミ:小説『クリスマス・キャロル』~心の成長~

今回、私たち松山ゼミでは合同発表会開催の時期にかけてクリスマスに関連のある作品『クリスマス・キャロル』を取り上げました。クリスマスに関連のある英文学作品の中で断トツの知名度を誇る作品ですが、有名な作品だからこそ実は意外と読んだことがないというのもこの作品を選んだきっかけになりました。『クリスマス・キャロル』は主人公の頑固で吝嗇な老人であるスクルージがクリスマス・イブの真夜中に訪れた亡霊たちと過ごすことで、心を動かされ自分の生き方を変える作品です。どのようなことがきっかけで変わっていたのか、そして生き方を変えた結果がどのようなものをもたらしたのか、調べました。

  • 松山ゼミ:小説『クリスマス・キャロル』~心の成長~

後期の合同発表会は3年生が中心になって研究を進めていきました。いくつか、ゼミ生の感想を紹介いたします。

中野ゼミ:中野ゼミ発!大人もハマる!読みやすい英語の絵本

私たち中野ゼミでは、後期は、前期から進めてきた「中野ゼミ発!大人もハマる!読みやすい英語の絵本」を完成させることを目指して話し合いを進めてきました。これまで、ゼミの仲間と意見交換をしながら絵本作りをしてきましたが、絵本を作成するということが初めてだったので、とてもよい経験になりました。とくに、英語の絵本を作成する過程で、どう工夫すれば絵本として読みやすいものができるか、内容を大人向けにするにはどのような設定やストーリーにすべきか、ということがとても難しい点ではありましたが、大人が絵本を読む効果などを調べていく点では新しい発見がたくさんあり、とてもいい勉強になりました。

  • 中野ゼミ:中野ゼミ発!大人もハマる!読みやすい英語の絵本

後期の合同発表会では、3年生が中心になって、実際に中野ゼミで作った英語の絵本の一部を使い発表しました。その中でも、発表内で絵本のサイズに関して、他のゼミから様々な意見が聞けたこと、また作成した絵本のデジタル版を実際に示しながら説明したことは、とても良かった点であると思っています。一方で、時間配分がうまくできていないなど、まだまだ改善点は多くありますが、中野ゼミとして良い発表ができたと思っています。

  • 中野ゼミ:中野ゼミ発!大人もハマる!読みやすい英語の絵本

橘田ゼミ:多読 + 継続 = 可能性

今回の橘田ゼミのテーマは「多読」でした。英語の多読を行うことで英語力は向上するという先行研究の知見から、自分たちでも多読を実践し、事前・事後テストで検証しました。多読に必要なのは「自分の読解レベルに合った本を選ぶ」、「興味ある分野を選ぶ」、「継続する」ことです。誤差の可能性も否定できませんが、事後テストの結果は上がっていました。多読は誰でも、今すぐにも始めることが可能です。自分たち自身もこれからも多読を続けていきます。
また、今回は当番ゼミとして、事前準備や当日の司会を務めました。行き届かない点もあったと思いますが、自分たちでできる限りの取り組みをしたことは貴重な経験となりました。

  • 橘田ゼミ:多読 + 継続 = 可能性

井戸ゼミ:美とは何か~女性の髪型に見る東西比較

  • 井戸ゼミ:美とは何か~女性の髪型に見る東西比較

私たち井戸ゼミは比較文化研究の観点から『美とは何か~女性の髪型にみる東西比較~』と題して発表致しました。
「髪は女の命」という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。そこで、女性の髪型の変遷を、日本と西洋、それぞれの背景を考察しながら研究しました。
日本の美人の条件は「不用意に手を加えない長い黒髪」ですが、西洋では髪は美人になるために「 染めたり、盛って高さを出したりする手段」でした。髪の美に対する価値観が、自然のままの日本と、加工して作り上げていく西洋とで、大きく異なっていることが明らかになりました。
現代の私たちは髪型や髪色によって、学生、社会人、母親の立場の自己表現ができ、美を追求することも出来ます。美について考える良い契機となりました。

  • 井戸ゼミ:美とは何か~女性の髪型に見る東西比較

今回は4年生主体で発表を行いましたが、3・4年生が共に担当分野を研究しました。前日まで意見を出し合い、より仲を深められました。そこには2学年が意見を出し合う合同ゼミならではの雰囲気があったと感じます。

合同発表会を終えて

  • 合同発表会を終えて

どの発表者も他ゼミからの質問に丁寧に的確に答えていました。その様子に学生の努力と成長の跡がよく表れていました。全発表が終了した後は、各ゼミで振り返りをし、合同発表会を終えました。
次年度からは人間文化学類英語コミュニケーション専攻のゼミがスタートします。これまでの伝統を受け継ぎ、さらに充実したゼミへと発展させていきたいと考えています。

  1. ※ 本内容は、人間文化学類 英語コミュニケーション専攻の前身である国際文化学科のカリキュラムについて紹介しています。
    人間文化学類 英語コミュニケーション専攻での学びの参考にしてください。

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