必修科目

  • 日本文化史
  • 日本文化論

選択必修科目

  • 日本文化史特殊講義A・B
  • 日本文化史演習
  • 古典文学演習
  • 日本文化論特殊講義
  • 日本文化演習
  • 日本文化論演習
  • 日本美術史演習
  • 比較文化特殊講義Ⅰ・Ⅱ
  • 仏教文化演習
  • 哲学特殊講義

選択科目

  • 仏教文化特殊講義
  • 仏典講読
  • 日本文化論特殊講義
  • 古典講読
  • 日本美術史特殊講義
  • 古典文学特殊講義
  • 日本文化実習

修了要件

2年以上在学し、必要単位(必修科目:8単位、選択必修科目:16単位、選択科目:6単位、合計:30単位)を修得し、修士論文審査に合格すること。修士論文指導の教員は、研究テーマによって自ら選べますが、わかりにくい場合は研究計画に基づいて専攻会議で決定します。

学位

修士(文学)

研究テーマ

駒沢女子大学大学院仏教文化専攻では、道元禅師の禅、すなわち「正念」と「行学一如」を建学の精神とする伝統をふまえ、幅広い視野を有し人間性豊かな現代女性を育成するとともに、より高度な仏教文化の研究を通じて専門性を有する職業に必要な能力を養うことを目的としています。右記がこれまでの修了生が学んだ研究テーマの一部の紹介です。2年間の専門学習の成果を修士論文にまとめ、修士(文学)の学位取得を目指して、あなただけの新しい一歩を進めましょう。

  • 施餓鬼経典から施餓鬼儀礼へ
    -日本仏教における施餓鬼会の対照研究
  • 寺社における参道の役割について
  • 柳宗悦における仏教思想-『南無阿弥陀仏』を中心に
  • 精進料理思想の源流-栄西から道元へ
  • 日本語における仏教語の意味変遷
  • 日本禅宗寺院における土地神の諸問題について
    -曹洞宗を中心として-
  • 近代のいけばなの成立と思想に関する研究

社会人・退職された方へ

学生時代・若い頃には、特に興味・関心のある分野ではなかったが、経験を積んだ今だからこそ仏教・禅・歴史・古典・民俗等、日本の伝統文化を、より深く大学院で学び直してみたい、研究してみたい。そんな方に仏教文化専攻には社会人特別入学者選抜と長期履修制度があります。長期履修制度は、自己申告により最短2年の修学期間を3年から5年まで延長することができます。さらに学費も2年間分の授業料を3年から5年まで分割して納めることができます。

講義の内容

日本文化史
遠山 元浩

主に古文書をはじめとする歴史資料の講読を中心に据えて日本文化を学ぶ。日本史に関する資料、とくに古文書・古記録などには多種多様な題材を取り扱ったものがあり、それらには日本文化のエッセンスが詰まっている。そのため、これらを講読することにより日本人が伝えてきた文化を知り、実際の歴史資料に触れることにより、日本史学に対する素養も身につけていくことを目的とする。

日本文化論
山本 元隆

日本の宗教文化の特徴や歴史について考察する。最初に日本の宗教文化の特徴や歴史について概説。その後、神仏習合と本地垂迹説にかかわる各種宗教絵画や高僧伝絵巻(国宝『一遍聖絵』など)を使用し、日本における仏教と神道および既存信仰との密接な繋がりを紐解き、その理解を深めていく。

仏教文化特殊講義
安藤 嘉則

日本における仏教の主要な宗派を特徴づける思想は、浄土・法華・禅・密教であるが、これらの四つの思想はいずれもインド・中国・日本における仏教の思想的展開を反映したものである。本講義は、まず、この四思想を仏教思想の軸として捉えて、仏教思想の総合的な理解を図り、さらにインド・中国・日本の三国仏教の思想的変遷という視点から、この四思想の思想的展開を解明する。

仏教文化演習
安藤 嘉則

日本における主要な宗派の仏教思想の源流を、それぞれの原典資料のなかに探るとともに、その思想的展開を追究しながら、仏教思想を背景とするアジア・日本における文化的諸事象の特質と意義を考察し、仏教文化というより広い視野で仏教を把握することをねらいとする。

仏典講読
山本 元隆

一般に仏典とは、経・律・論の三蔵を指すが、ここでは主に日本の仏教文化に大きな影響を与えたインド由来の大乗仏典として、唯識思想の文献を読む。テキストは「中辺分別論」とし、これと関連する弥勒の五法と称せられる一連の初期唯識文献の内容を概説しながら、テキストを熟読し、仏教学の専門的知識の獲得を目指す。

日本文化論特殊講義
山本 元隆

日本に伝来した仏教を、我々日本人は、どのように受け止め、解釈してきたのであろうか。それを、思想のみならず、現実の教団の確立、展開のうえからも明らかにしていく。また、修行僧のみならず日本人全般の日常生活に、いかなる影響を与えてきたのかを究明する。さらに、日本発の仏教を世界に向けて発信する意義も併せて考察してみたい。

日本文化論演習
佐々木 俊道

曹洞宗教団の発展と教線の拡大を歴史的に究明する。次に、日本文化という視点から、それが思想のみならず、信仰の実際、儀礼の実践、葬式仏教、受戒、土着宗教との習合・混交・複合という文化事象からも明らかにしていきたい。それらを通じて日本文化の核心を考察してみたい。

日本文化史特殊講義A・B
今野 慶信

現代につながる「中世文化」をテーマに、鎌倉時代に成立した史料を講読・解説しながら、中世文化を考察していく。具体的には、鎌倉幕府の歴史書『吾妻鏡』、説話集『古今著聞集』、文芸作品『平家物語』『曽我物語』を通して、中世文化を見ていく。

日本文化実習
下川 雅弘、皆川 義孝

本実習は、学外の資料館・寺院・博物館・図書館などにおいて研究調査・資料蒐集・芸能鑑賞などの実習を行い、体験的、実践的な研究活動をするものである。実習内容としては写本の扱い方・資料の撮影・複写の仕方などの技術を学び、第一次資料を扱うための専門的知識を修得する。

比較文化特殊講義Ⅰ・Ⅱ
山本 元隆

比較文化特殊講義Ⅰでは方法論を中心に説話文学を比較文化的視点で考察する。「説話」は特に文学の中でも仏教とのかかわりが深い分野である。具体的には仏教説話と『黄金伝説』といった中世ヨーロッパの聖人伝を比較する。比較文化特殊講義Ⅱでは、さらにそれを発展させて、より緻密な内容分析と批判的思考を修得する。

哲学特殊講義
佐々木 俊道

この授業は、哲学研究の方法論ならびに、哲学者に関する専門的知識を修得する。具体的には現在の哲学に影響を与えている近代以前の哲学を概観し、その思想の特徴を理解する。また、倫理学、認識論、宇宙論、美学等の哲学的発想をいくつか取り上げて、その思想の発展を確認しながら、現代哲学の関心と課題を紹介する。

古典文学特殊講義
三田 誠司

『万葉集』巻第一を講読する。諸注釈を参照し、キーワードについては索引で用例を調査するなど、専門的な研究方法によって読みすすめ、『万葉集』研究の基礎を修得し、和歌文学について考察する。